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ダブレットのシミュレーション

今、それぞれ10mmの幅を持ったmagnetを40mm離したダブレットがあるとする。 このダブレットを使い、1MeVの平行ビームをmagnetから200mmの位置で収束させる条件を考えてみる。

まず、式(7), (10)より、

\begin{align*}\begin{cases}f_1 = \pm \sqrt{d} \, \sqrt{d+L} \\ \\ f_2 = \pm \dfrac{ \sqrt{d} \, L }{ \sqrt{d} +L } \end{cases}\end{align*} (16)

なので、

$\displaystyle f_1 = 0.0979796 \, , \, \, f_2 = 0.0816497$    

である。また、$ \ell=0.01$であるので、

$\displaystyle K_1 = 1020.62 \, , \, \, K_2 = 1224.74$    

となり、

$\displaystyle \frac{\partial B_{1y}}{\partial x} = 4.84099 \,[$T/m$\displaystyle ] \, , \, \, \frac{\partial B_{2y}}{\partial x} = -5.80919 \,[$T/m$\displaystyle ]$    

と求められる。

この結果を、GPTを使ってシミュレーションしてみる。 まず、以下のようなGPTのインプットファイルを用意する。

# Define beam parameters
gamma = 1/0.511 +1 ;
radius= 6e-3 ;

# Start initial beam
setparticles("beam",100,me,qe,0.0) ;
setrxydist("beam","u",radius/2, radius) ;
setphidist("beam","u",0,2*pi) ;
setGdist("beam","u",gamma,0) ;

# Position the quadrupole lenses
quadrupole( "wcs","z",0.1, 0.01, 4.84099 ) ;
quadrupole( "wcs","z",0.14, 0.01, -5.80919 ) ;

# Specify output times
tout(0,4e-9,0.01e-9) ;
このファイルは、$ z=0.1$[m]と$ z=0.14$[m]のところにQ-magnetを置くように指定している。 このファイルをGPTで走らせた結果は、図1, 2のようになった。
図 1: x方向のビーム収束の様子
\includegraphics[width=100mm]{z-x.eps}
図 2: y方向のビーム収束の様子
\includegraphics[width=100mm]{z-y.eps}
ほぼ計算道理になっているが、若干ずれがある。 これはthin-lens近似によるものだと思う。



natsui takuya 平成19年2月9日


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