1 目的

いろいろな場面で、エンジニアーや理工系の学生、研究者は複雑な計算を迅速 に行う必要が生じる。例えば、非線形な素子が含まれる回路の応答を示す微分 方程式を解く場合などである。この場合、運がよければ紙と鉛筆により理論式 を導くことができるであろう。あるいは、近似計算ができるかもしれない。こ の方法は手軽だが、複雑な問題には適さないし、計算できる問題が限られる。 紙と鉛筆による計算が適さないと分かると、プログラムを作成して、コンピュー ターによる数値計算を行うことになるだろう。この方法は複雑な問題の精度の 良い近似解を求めるには良いが、プログラムの作成に時間がかかる。いずれ にしても、一長一短がある。

これらの方法の欠点をカバーするものとして、Mathematicaに代表される数式 処理システムが使われるようになってきている。ここでは、理工系の諸問題の 計算を行うツールとしてMathematicaの使い方を学習する。



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著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成16年10月13日


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