ここでは、偏微分方程式、特にラプラス方程式を差分法というテクニックで数 値計算する方法を学習する。偏微分方程式は、いろいろなものがあるが、最初 に学習する分には、意味がわかりやすいラプラス方程式が良いと言うことで教 材に選んだ。例えば、図1の静電磁場や、図 2の熱の問題に、この方程式は表れる。
図1は、紙面と垂直方向に無限に長い正方形の金属筒に、 電線が2本通っている。正方形の筒は0Vにアースされており、2本の電線はそれ ぞれ、30Vと-20Vである。この状態で、筒内部のポテンシャル(電圧)の分布を 求めなさいという問題である。
図2は、紙面方向に非常に長い豆腐があり、その周りは0 ℃の水で満たされている。そして、その豆腐に30℃と-20℃の金属棒が突き刺 さっている状況である。豆腐内部の温度分布を求めなさいというのが問題であ る。
これらは、物理的には異なる問題であるが、ポテンシャルや温度が満たす方程 式は同じである。方程式が同じならば、解は同じである。これらが満たすのは ラプラス方程式
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