PUSH スタック領域にデータを記憶させる。記憶させるデータは、 adr [,x]で指定されるアドレスである。 POP スタック領域のデータを取りだして、指定のレジスターに格納する。 CALL サブルーチンの呼び出し命令である。 RET サブルーチンからその呼び出し元に戻る命令である。 SVC OSの機能を呼び出すときに使う。マクロ命令で使われており、CASL IIのプログラムで出会うことはほとんどない。 NOP 何もしない命令である。ラベル名をつけて、そこへの分岐に使われ ることが多い。
IN あらかじめ割り当てられれた入力装置から、主記憶装置へ文字を入力 する。通常のシミュレーターでは、入力装置としてキーボードが割り当てられて いる。 OUT あらかじめ割り当てられれた出力装置へ、主記憶装置に格納された 文字列を出力する。。通常のシミュレーターでは、出力装置としてディスプレイ が割り当てられている。 RPUSH 汎用レジスターの内容をGR1,GR2,GR3,,GR7の 順にスタック領域に格納する。 RPOP スタック領域の内容を順次取り出し、 GR7,GR6,GR5,,GR1の順に汎用レジスターに格納する。 順にスタック領域に格納する。
どのような命令が有ったか思い出すことも重要であるが、コンピューターはこのような命 令を実行するハードウェアーから出来上がっていることを理解して欲しい。命令は単純で あるが、これを組み合わせて複雑なプログラムが出来上がる。COMET IIのハードウェアー は単純なため、CASL IIの命令もそれほど多くない。しかし、実際のコンピューターも似 ており、基本は同じである。
コンピューターは思ったより単純なのである。CASL IIの場合、機械語命令は28個しかな
い。この28個の命令通りにレジスターやメモリーを操作するハードウェアーが作れば、
COMET IIと言うコンピューターが出来上がる。ハードウェアーであるコンピューターは論
理回路で作られている。これは2年生で学習したので、諸君はコンピューターを作ること
ができるのである。