ヤコビ法の特徴では、
の近似値は、すべてその前の値
を
使うことにある。大きな行列を扱う場合、全ての
と
を記
憶する必要があり、大きなメモリーが必要となり問題が生じる []。今では、個人で大きなメモリーを使い計算することは許されるが、ちょっと前まで
はできるだけメモリーを節約したプログラムを書かなくてはならなかった。
そこで、
の各成分の計算が終わると、それを直ちに使うことが考えば、
メモリーは半分で済む。即ち、を計算するときに、
とするのである。実際の計算では、k+1番目の解は
と計算できる。これが、ガウス・ザイデル法である。
このガウス・ザイデル法は、k番目とk+1番目の解を混ぜて使うという、大胆なことをやっ
ているが、研究の結果、収束条件はヤコビ法とほとんど同じと言うことである。ヤコビ法
と比べてどちらが良いかというと
- メモリーの節約を考えた場合、ガウス・ザイデル法に軍配が上がる。
- 計算速度では、ガウス・ザイデル法の方が早いと思われる。
となる。ヤコビ法を使うよりは、ガウス・ザイデル法を使う方が良いであろう。
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成16年12月14日