[問] | 1本の直線電流のまわりの磁場を、例題ではベクトルポテン シャルを直接計算することによって求めた。別解として、一本の直線上に一 様な線密度で電荷が分布しているときの、電位の計算と対比させることによっ ても、いまの磁場が求められることをしめせ。 |
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電場のスカラーポテンシャルが満たす微分方程式は、
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まずは、単純なスカラーポテンシャルを計算する。線密度で電荷が一 様に分布している無限に長い線を考える。ガウスの法則を使うと、電場は
(3) |
(5) |
[問] | 次のベクトルポテンシャルは、同一の磁場を表している。そ の磁場の磁束密度を求めよ。次に、一つの磁場を表すのに、このような複数 のベクトルポテンシャルがあってもよい理由を述べよ。 |
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なぜ、ベクトルポテンシャルは異なっているのに、同じ磁場となるのか?。こ れは、ベクトル恒等式
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それでは、 、 として、そ の関係を調べてみる。それぞれの差は、
問題に対する解答は、これで終わりであるが、もう少し違った見方で、この問 題を見てみる。式(6)のベクトルポテンシャルと磁場の 様子を図1に示す。この図の矢印がベクトルポテンシャ ルで、磁場は紙面に垂直にある。式(7)の図 3のようになる。これは、式 (8)や(8)の通りである。図を 見れば、矢印が川の流れを表すとすると、紙面に垂直な軸をもつ水車を入れる とそれが回ることが分かるであろう。その回転速度もどこでも同じであること が直感で理解できると思う。
次に、図1を90度回転させてみよう。すると、図 2のようになるであろう。90度回転させても磁場はまっ たく変化しないが、ベクトルポテンシャルの方向は変化する。この90度回転し たベクトルポテンシャル
図3のベクトルポテンシャルは、図 1と2を加算して、2で割っ た形になっている。それぞれのベクトルポテンシャルを、 とすると、
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このことから、図1の寄与がで図 2がのような、図の場合でも同じ磁場を表す。ま た、それを45度回転させても同じ磁場を表す。
[問] | 半径の二つの円形コイルを中心軸を共通にして、だけ の間隔を隔てて置き、両者に同じ向きに同じ電流を流すと、二つのコイルの 中心付近ではかなり一様な磁場を作れる。磁場の一様性を調べよ(このよう なコイルをヘルムホルツ・コイルとよぶ) |
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問題のコイルの1個が軸上に作る磁場は、対称性により、軸上磁場は軸の方 向に向いているはずである。その様子を図6 の左の絵で示す。このコイルの小さい電流要素が作る磁場は、ビオ- サバールの法則
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図から分かるように、微小磁場 は軸の垂直成分もある。しかし、 これは、コイル1週にわたって足し合わせると、ゼロになる。コイル1周にわたっ て合計すると、残るのは軸上の成分のみである。コイルの軸上の成分は、
は、軸方向の単位ベクトル | ||
と は直交しているので | ||
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ヘルムホルツコイルは、図7のような構成になって いる。この2つのコイルの中心をとする。この場合、左右のそれぞれのコ イルが作る磁場は、式(17)を用いると、
左のコイル | (18) | ||
右のコイル | (19) |
次に付近の磁場の一様性を調べる。そのために、それぞれのコイルが作 る磁場について、の周りでテイラー展開する。展開の結果は
(20) | ||
(21) |
(22) |