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これまでのまとめ
コンピューターを構成する最も重要な要素は,
Central Processing Unit (CPU:中央処理装置)
メインメモリー(main memory:主記憶装置).単にメモリーと呼ぶことも 多い.
である.これまでは,メインメモリーの中でのデータ(数値,文字)の格納方法を 学習した.次のようなことを理解していないと,次からわからなくなる.
COMET IIでは,16ビットを1ワード(1語)と言い,この単位でデータの 処理を行う.
メモリーには,1ワード毎にアドレスが割り振られている.
COMET IIでは,整数は16ビットで表現する.符号付整数は次のようにして表す(コー ド化する).
正の整数はそのまま,16桁の2進数で(16ビット)で表す.
負の整数は,16ビットの2の補数で表す.2の補数への変換方法は以 下の通りである.
絶対値を2進数で表して,ビット反転する.
ビット反転した値に+1加算する.
符号付き整数が表すことができる範囲は,以下の通りである.
正の数の絶対値の最大値は,(0111 1111 1111 1111)
= (2
-1)
=(32767)
負の数の絶対値の最大値は,(1000 0000 0000 0000)
である.これ は第15ビットが1なので負の数で,2の補数表示となっている.したがって, その絶対値を求めるためには,ビット反転を行い,1を加算すれ ばよい.すると,これは-(2
)
=-(32768)
を 表すことが分かる.
符号無し整数の場合は,以下の通りである.
表現可能な最小値は,(0000 0000 0000 0000)
= (0)
である.
表現可能な最大値は,(1111 1111 1111 1111)
= (2
-1)
=(65535)
である.
数値と異なり,文字にはそれぞれ,番号をつけて区別(コード化)する.COMET II の文字のコード化は,規格 JIS X0201 ラテン文字・片仮名用8単位符 号をつかう.
このコードは,8ビットなので,最大256文字しか使えない.数字とア ルファベットと片仮名と記号を表すのであれば十分である.漢字は,使え ない.
COMET IIの1ワード16ビットに対して,文字は8ビットしかつかわない. COMET IIでは1ワードで1文字を表すため,16ビットのうち上位8ビット は0として,下位8ビットで1文字分を表す.例えば,アルファベッ トのYamaを表す場合,Yは(59)
,aは(61)
,mは (6D)
,とコード化されるので,COMETのメモリーには,次 のように格納される.ただし,アドレスの実際の割り当ては,OSが決 める.
図 3:
文字列"Yama"のメモリーへの格納
数値と文字では,メモリーの中身は異なる.例えば,数値の (9)
と文字の"9"は,以下のようになる.文字の"9"は,JIS X0201では,(39)
である.
図 4:
数値の(9)
と文字"9"のメモリーへの格納
メモリーの中身を見ると,それが数値なのか文字なのか,判断できない.命令毎 に数値を扱うのか,文字を扱うのか決まっている.これは,以降の学習で分かる.
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ホームページ:
Yamamoto's laboratory
著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
2005-11-17