磁荷
が作る磁場は
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となる。
の磁荷を微少距離
だけ離した磁気双極子の磁場を考える。図のz軸
上(
)の磁場は、次のようになる。
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内を二項分解、すなわち無限級数の和に分解する |
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二次以上の微少量を無視すると |
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(24) |
磁気双極子が作る磁場は、距離の3乗で小さくなる。単極子(1重極)は距離の2乗で、
双極子(2重極子)は距離の3乗で小さくなる。
ここで、磁気双極子モーメントを
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(25) |
とする。この場合、z軸上の磁場は、
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となる。
一方、半径の円電流がz軸に作る磁場は、前回のビオ・サバールの法則を応用する問題
で示したとおり、
となる。先ほど同様に、コイルから離れた場合(
)には、
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テイラー展開する |
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二次以上の微少量を無視すると |
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(28) |
となる。ここで、
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(29) |
とすると、円電流と磁気双極子がつくる遠方の磁場は同一となる。ただし、
はコイル
の面積(
)である。
z軸上の遠方では、円電流と磁気双極子のつくる磁場は同一となることが分かった。証明
はしないが、z軸に限らずいかなる方向でも同じ磁場分布となる。このようなことから、
実際の磁場は、磁荷が作るのではなく円電流が作ると考えることができる。原子の中の電
子が回転することによる円電流が小さな磁場をつくるのである。原子が大量にあり、同じ
方向に磁場を作れば、それらは重ね合わせられ、強力な磁場を発生する。これが磁石とな
る。
この辺りは教科書を使って説明する。
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年6月24日