5 まとめ

これまで,インターネットに関わる情報モラルについて説明してきた.主に,危険なもの を取り上げたが,モラルを身につければ被害に遭うことはほとんどない.また,自分が加 害者になることもない.インターネットは,ここで述べたような危険なものばかりではな い.それどころか,良いものの方が圧倒的に多い.しかし,諸君のような初心者の場合, 被害に会わないようにする術を最初に教えることは我々の義務と考え,危険を強調し禁止 事項を述べた.

情報モラルと言っても,ふだんの生活の道徳と変わりがない.「他人に迷惑をかけてはい けない」とか「自分の行動は自分で責任を取る」等,インターネットでも同じ論理が通じ る.異なるのは,その影響の範囲である.インターネットでのモラル違反は,通常とは比 べものにならないくらい大きな影響を及ぼす.世界中に瞬く間に情報は拡散するし,拡がっ た情報は消すことが不可能である.このことを絶対に忘れてはならない.

また,コンピューターを使ったときの通信記録(ログ)は,サーバーに残されている.秋田 高専の場合,情報処理センターのコンピューターに全ての記録が残っている.自宅の場合 であれば,プロバイダーのサーバーに記録が残る.この記録を解析すると,ハッキング行 為はもちろんのこと,掲示板への書き込み,webのアクセスサイトまで全て特定できる. 悪いことをすると,たちどころに判明する仕組みになっている.このことは,絶対に忘れ るな.

現代の情報化社会でエンジニアーを目指す者にとっては,インターネットを上手に使える ようなる必要がある.英語や数学とともに,必須のスキル8の一つである.インターネットという強力な道具 をどのように使うかは,諸君の考え方次第である.悪いことにも良いことにも使える.




まとめ
  • 情報モラルは,ふだんの生活の道徳と変わりがない.
  • 情報モラル違反の影響は,とてつもなく大きい.
  • 通信記録(ログ)が全て残っているので,悪事を働いてもすぐにばれる.
  • インターネットを上手に使い,スーパーエンジニアーを目指せ.





ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成18年4月11日


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