フーリエ変換(Fourier transform)は,時間情報を周波数情報に変換している.すなわち,
時刻の関数で振幅が
が分かったとすると,周波数(角振動数)の関数でその振幅
がわかる.
この式は,次のように理解する.
- の
成分--すなわち角振動数の成分の波--
は,ベクトルの内積を用いて成分を見出すように,関数を定義域で乗じて積
分を行う.
- は,周波数毎の振幅にその波
を加えあわせた
ものである.
導関数のフーリエ変換は,電気では極めて重要なのでもう一度,話しておく.導関数
のフーリエ変換を考える.フーリエ変換の定義の式(
1)に代入し,部分積分を行うと,
|
(3) |
が得られる.自然界の物理量
は,
である.なぜならば,無限に続く波は存在しないからである.したがって,この式の右辺
の第一項はゼロとなり,導関数のフーリエ変換は,
となる.ようするに導関数のフーリエ変換は,元の関数のフーリエ変換の
倍である.
2階の導関数のフーリエ変換も考えてみよう.同じように部分積分の公式を使うと,
|
(6) |
となる.式(
4)から,
であ
る.これから,右辺第一項はゼロとなる.右辺第二項は,導関数のフーリエ変換となって
いる.したがって,二階の導関数のフーリエ変換は,
となる.同じ計算を進めると,
回の導関数のフーリエ変換は,
となる.
本日の内容は,教科書から離れてる.本日のゴールは次のとおりである.
- フーリエ変換を利用して電気回路のインピーダンスが求められる.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年2月22日