では,実際の測定データをグラフにする場合,どのような基準で方眼紙を選んだらよいの
だろうか?.データの関数形が分かっているならば,データが直線に並ぶ方眼紙を選んで
プロットするのが良いだろう.
しかし,データの関数形が分からない場合が実際には多い.その場合は,大体,次の基準
でグラフ用紙を選んだらよいだろう.
- データの間隔がほぼ等間隔の場合は,リニアーの軸を使う.測定データの単位が
[dB]の場合は,リニアーの軸をつかう.これは,すでに対数計算が施されている
からである.
- データの間隔が大きく異なれば,対数軸を使う.あるいは,データのレンジが広
く,大きなデータから小さいデータまで示したい場合にも,対数軸を使う.
私はこのような観点から,グラフの軸を選んでいる.そして,実際に書いてみて,見やす
ければOKとしている.パソコンを使ってグラフを作成しているので,軸の変更が容易なた
め,いろいろ書いてみてデータばまんべんなく分布するように軸を選んでいるのである.
データに負の数がある場合は,どうするか?.どうしても対数グラフに書く必要がある場合
は,絶対値を取るなどして,データの加工を行っている.これは,場合に応じて分かりや
すいようにデータを加工すれば良い.諸君がいっぱいグラフを書いて,経験を積めば,デー
タの加工方法も分かるだろう.
いずれにしても,グラフを書く目的は,データを一目で理解させることにある.したがっ
て,グラフの良し悪しは,分かりやすいか否かにかかっている.諸君は,分かりやすいグ
ラフを書くことに心がけなくてはならない.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年6月24日