オイラー法で微分方程式を解く,練習を行う.以下の練習問題を解け.
- [練習1]
- 次の微分方程式をオイラー法で計算せよ.計算するの範囲[0,2]とする.
- きざみ幅を0.1として,理論値と計算値を同じグラフに書け.
誤差のグラフも書け.
- きざみ幅を以下のように変化させた場合,のときの誤差
を求めよ.
0.1, 0.05, 0.01, 0.005, 0.001, 0.0005, 0.0001,
- きざみ幅と誤差の関係を考察せよ.
- きざみ幅が0.001の場合の誤差のグラフを描き,それを考
察せよ.横軸:,縦軸:誤差.
- [練習2]
- 同様にして,以下の微分方程式を計算せよ.
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- [練習3]
- 以下の2階の微分方程式をオイラー法で計算せよ.
アルゴリズムは,テキスト「常微分方程式の数値計算法」で説明しているので分かってい
るものとする.まずは,計算の方針であるが,次のようにすればよろしい.
- 計算結果のとは,配列に格納する.すなわち,プログラム中では,
はx[i]に,はy[i]という配列で表現する.
- 計算結果はグラフにするため,ファイルに保存する.第一列目:の値,第二
列目:の値,第三列目:誤差
- 誤差は,理論値から計算値を引いたものとする.
この方針に基づいて,オイラー法の計算アルゴリズムを実現するフローチャートは図
1のようになる.いろいろな方法があるが,諸君にとって分かり
やすく書いたつもりである.自分でプログラムが考えられる者は,これと同一にする必要
はまったく無い.
計算結果--と,誤差--は,ファイルには次のフォーマットで書けば良い.デー
タの間はタブ(\t)で区切る.
0.000000000000000 0.000000000000000 0.000000000000000
0.100000000000000 0.000000000000000 0.010000000000000
0.200000000000000 0.020000000000000 0.020000000000000
0.300000000000000 0.060000000000000 0.030000000000000
長いので,この辺は省略
1.700000000000000 2.720000000000000 0.170000000000000
1.800000000000000 3.060000000000000 0.180000000000000
1.900000000000000 3.420000000000000 0.190000000000001
2.000000000000000 3.800000000000000 0.200000000000000
計算したデータをグラフに出力する方法を述べる.詳細は,以前の
gnuplotの講義ノートを見
れば分かるだろう.
先に示した結果を格納しているファイル名を「result.txt」として,話を進める.グラフ
描画アプリケーションはgnuplotを使う.
- gunplotを起動させるためには,「gnuplot」とターミナルに打ち込む.
- 第一列目をx軸,第二列目をy軸として,グラフを描画するためには,gnuplot起動
画面で以下のようにタイプする.
plot "result.txt" using 1:2
線でつなぐ場合は,以下のようにする.
plot "result.txt" using 1:2 with line
- 第一列目のと第二列目の,そして理論解のを一つのグラフに描く
場合,次のようにする.
plot "result.txt" using 1:2, x**2
- ディスプレイ上ではなくて,グラフをファイルにしたい場合がある.例えば,
windowsでよく使われるemf(拡張メタファイル)ファイルとして,グラフを出力す
る場合,次のようにする.
- 出力先をemfにする.
set terminal emf
- ファイル名を決める.
set output "hogehoge.emf"
- 後は,「plot」コマンドを使って,ディスプレイ上に描画するのと
同様にすれば,図のファイルができあがる.
- 適当なワープロで図を取り込めば,文書ができあがる.linuxでは,
StarSuit Writerというワープロが使える.デスクトップ上の「StarSuit 7 文書
ドキュメント」をダブルクリックすると起動する.
図 1:
オイラー方で常微分方程式を計算するフローチャート.
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問1を参考にして,自分で考えろ.
これは,1階の連立微分方程式に式を変形する.
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(4) |
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これから,オイラー法の漸化式は
なる.後は,芋づる式に計算するだけ.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成18年9月5日