前回の講義で次の単元にすすむと言ったが,本日もファイル処理について学習する.練習
問題のプログラム作成状況を見ると,理解不足の学生が多くいると分かったので,もう一
回,ファイル処理のプログラム作成の練習を行う.
実際のプログラムでは,大量のデータを扱うことが多い.そのため,データはハードディス
クに保存したり,ハードディスクから読み込んだりする.ハードディスクに保存している
データの集まりの単位のことをファイルと言う.
C言語でファイル処理を行うプログラム例を図1に示す.この図か
ら分かるようにファイル処理を行うためには,次の4つのことをプログラムに書けば良い.
- ファイル型のポインターの宣言.ファイル型のポインターは,ファイルを読み書きする
ために必要な情報を格納している構造体を示す.
- ファイルのオープン.fopen()関数を使う.戻り値は,ファイル型のポインター
である.この関数の引数は,ファイル名とオープンモードである.
- ファイルの読み書きを行う.読み込む場合は,fscanf()関数をつかう.書き
込む場合は,fprintf()関数を使う.
- ファイルをクローズする.
図 1:
ファイルへの書き込みとファイルからの読み込みのプログラム例.
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ファイル処理の練習を行う.本日の学習のゴールは,以下の通りである.
- ディスプレイに文字を打ち出すのと同じイメージで,ハードディスクにデータを
保存するプログラムが書ける.
- キーボードからデータを読み込むのと同じイメージで,ハードディスクのデータ
を読み込むプログラムが書ける.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年4月30日