前回は,分割コンパイルの方法とMakefileの書き方について,学習した.大規模なプログ
ラム開発では,ひとつのファイルにプログラムを書くことができなくなる.そのとき,複
数のファイルに分けてプログラムを記述する.この複数のプログラムから実行ファイルを
作成する操作を分割コンパイルと言う.
コンパイルして実行ファイルの作成を自動化するために,Makefileがある.大量のソース
ファイルかラ実行ファイルを作成する場合,いちいちgccコマンドをターミナルから
打ち込んでいては,作業が大変である.Makefileに実行ファイルの作成手順を書いておけ
ば,コマンド「make」一発で実行ファイルができあがる.大変便利な機能である.
本日は,プリプロセッサについて学習する.ここでの学習のゴールは,以下のとおりであ
る.
- C言語のソースファイルから機械語の実行ファイルができるまでのプロセスが分か
る.
- プリプロセッサの機能の機能のうち,#includeと#defineの動作が理解
できる.
教科書 [1]のpp.47-67が本日の範囲である.ただし,この範囲のうち条件
付き取り込みと組込みマクロについては説明をしない.当面の間,諸君はこれらの機能を
使うことは無いからである.
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著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年11月6日