2 計算とその記述方法

モデル化されたデータに対する操作(処理)のことを計算という.この計算を行う場合,必 要なことを考えよう.

2.1 計算の方法

教科書では,数を数える方法について,2通りの方法を示している.取り出し型分割型である.これらの2つの方法が計算方法の全てというわけではない--ことに 注意が必要である.

ここでの問題は,袋があってその中の玉の数を調べることである.さあ,諸君ならどうやっ て数えるか? いろいろな方法を想像せよ.

2.1.0.1 取り出し型

袋から玉を一つずつ取り出し,数える.袋に玉が無くなったら,数える のを止める.これを,もう少し情報の講義らしく記述すると,教科書のように,次のよう になる.

2.1.0.2 分割型

袋の中に玉が大量にある場合を考える.このようなとき,何人かで手分けし て数えることがあるだろう.このように自分では手に負えない仕事を,他の人--教科 書では下請け--に依頼し,各々の合計を答えとする方法を,分割型と言う.下請けは, さらに下請けに仕事を依頼することができる.究極には,末端の下請けは一つの玉を受け 取りそれを数え,一つ上の元請けに「1個です」と報告する.次のようにする.

2.2 計算の記述

計算を行うためには,次のようなことが必要である.ほとんどすべてのプログラミング言 語では,これらの機能が用意されている.
変数
計算につかうデータを記憶するために,変数を使う.変数には変数名をつけて,それぞ れの値を区別する.「代入により」と呼ばれる操作により,変数に関連づけ られている値を変えることができる.
条件判断
計算の状態により,処理の順序を変更する.
繰り返し
同じような計算を,繰り返し行う.ある条件に達したら,繰り返しの処 理をやめる.
添え字付き変数
プログラミング言語では,配列(array)として実装されていることが多い. データの記憶領域は,変数名と整数でアクセスできる.

2.3 計算と意味

2.3.0.1 データ型

意味が付属していないデータに意味を与える.

2.3.0.2 計算の意味

2.3.0.3 再帰と意味




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著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年12月14日


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