普通の滑らかな関数
の微分(導関数)を考える.これは,単純で
 |
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となる.これは,説明するまでもないであろう.関数の変化の差を変化量で割ったものの
極限をとる操作を微分と言う.分母と分子,いずれもゼロに近づくが,分数の値はある一
定の値に近づく.
ベクトルの微分も,ほとんど同じ考えである.後でのべるが,このことをよく理解してお
く必要がある.
つぎに,積分の重要な定理を示しておく.微分したもの--導関数--を積分すると,
となる.なーんだ,当たり前じゃないかと思うだろう.この式は,
- 微分した関数を積分した量は,関数の両端の値で決まる.
といっている.図2に示すように,途中の関数がどうであろうと,両
端の値で決まるのである.
諸君は,とっくの昔にこのことは理解しているはずである.それならば,本日の学習内容
のベクトル場やスカラー場の積分もすぐに理解できる.ほとんど同じように考えることが
できるからである.
図 2:
の積分の量は,積分区間の両端の値
と
のみに依存
する.途中の値に関係しない.
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著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年10月10日