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[問1]
半径 の無限に長い円柱状の導体内を,一様な密度で強さ の電流が流れているとき,
円柱の内外に生じる磁束密度を求めよ.
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軸対称問題なので,円柱座標系を使うのが簡単である.電流があるときの静磁場は,アン
ペールの法則
を用いると簡単に計算できる.円柱状の導体内部の電流密度
![$ \boldsymbol{j}$](img149.png)
は,
![$ I/\pi a^2$](img150.png)
で
ある.当然,導体外部では
![$ \boldsymbol{j}=0$](img151.png)
となる.
アンペールの法則をストークスの定理を用いて,積分形に書き改めると,
![$\displaystyle \oint \boldsymbol{B}\cdot\ell=\mu_0\int_S\boldsymbol{j}\cdot\mathrm{d}S$](img152.png) |
(35) |
となる.円柱の中心を
![$ r=0$](img153.png)
として,円柱の内部と外部でこれを積分することを考える.
当然,磁場は円柱座標系のr方向成分
![$ B_r$](img154.png)
のみである.従って,積分は,
![$\displaystyle 2\pi rB_r= \begin{cases}\mu_0\pi r^2\cfrac{I}{\pi a^2}=\mu I\cfra...
...a^2} & 0\leq r\leq a\text{の場合}\\ \mu_0 I & a \leq r\text{の場合} \end{cases}$](img155.png) |
(36) |
となる.これから,磁束密度は,
![$\displaystyle B_r= \begin{cases}\cfrac{\mu_0 I r}{2\pi a^2} & 0\leq r\leq a\text{の場合}\\ \cfrac{\mu_0 I}{2\pi r} & a \leq r\text{の場合} \end{cases}$](img156.png) |
(37) |
と求められる.
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[問2]
図の直線電流 のABの部分が,図のP点につくる磁束密度は
で与えられることを示せ.
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点Oから直線電流に沿った座標を
とする.Aの方向が負でBの方向が正とする.このとき
の微小磁場は,ビオ・サバールの法則より
となる.ここで,P点での磁場は紙面と垂直方向であり,
![$ \vert\mathrm{d}
x\times\boldsymbol{r}/r\vert=\sin\theta \mathrm{d}x$](img162.png)
となる.xの位置によらず磁場の方向は同じなの
で,
![$ \mathrm{d}B$](img163.png)
とスカラーで書いても良いだろう.微小磁場は,
となる.これを積分すればよいのだが,そのために,
をつかう.これらから,
これらを使うと,
となり,AからBまで積分を行うと,
となる.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年7月24日