まず,TMモードの中でも,もっと低い共振周波数を持つTMモードについ て計算してみよう. TMモードの電磁場は図2 のように分布する. では,まずこれを計算するためのファイルを以下に示す.
Pill Box $reg kprob=1, dx=2.0, kprob=1, xdri=50.0, ydri=99.0, nbsup=1, nbslo=0, nbslf=1, nbsrt=1, freq=114.0, kmethod=1, beta=1.000000$ $po x=0.0, y=0.0 $ $po x=0.0, y=100.0 $ $po x=100.0, y=100.0 $ $po x=100.0, y=0.0 $ $po x=0.0, y=0.0 $このファイルを計算した結果は,図3のようになる.赤線が 電気力線である.
では,このファイルの説明をしていく. ちなみにSUPERFISHの長さの単位はcmである. まず,1行目のPill Boxはファイル のタイトルをつけているだけで,好きな名前を付ければよい.2行目から5行目ま ではいろいろとおまじないを書いている.この部分を少し説明すると, dx=2.0の部分はメッシュサイズを決めている. xdri=50.0, ydri=99.0の部分はドライビングポイントといって磁場が最大 になる付近の座標を指定する(ここを変な座標にしてしまうと計算時間が長く なったり,場合によっては正しく計算できなくなる). また,freq=114.0は周波数の近似値をあたえる.これは,ある程度予想し て値を決めるしかない.もちろん真の周波数に近い値を入れると計算時間が短く なる.
さて,6行目からさきは計算する空洞の形状を決めていっている.見てわかるとおり, 座標を指定して,領域を一周しているだけである.このように,座標を指定して いくとその点を直線で結んだ領域を計算できる.