休日に昼下がり,銀座の煉瓦亭でランチを食べた.妻は「クリームコロッケ」,私は「エビフライ」を注文.いずれも美味しくて,大満足であった.私の食べたエビフライは絶品で,衣はさくさくで中のエビはプリプリである.巷によくあるエビフライは大ぶりなエビが 2 — 3 尾だが,ここのは小ぶりのエビがたくさん (7 — 8 尾) で食事にはちょうどよい感じである.私は小ぶりのエビのほうがだんぜん美味しいと感じる.
銀座にはたくさんのレストランがある.フランス料理やイタリヤ料理,トルコ,ドイツ,中華,朝鮮,タイ,ベトナムと何でもある.煉瓦亭は洋食というカテゴリーに含まれ,特定の国の料理というわけではない.いわゆる日本の洋食である.店は昭和レトロという雰囲気を醸しだしており,なかなかよい感じである.
この煉瓦亭は,作家の池波正太郎がひいきにしたことでも有名だ.その著書「散歩のとき何か食べたくなって」では
いまも、煉瓦亭の階段をあがって行くとき、二階からただよってくるうまそうな匂いこそ、昭和初期の洋食の匂いにまぎれもない。現在、こういう匂いのする洋食屋は、煉瓦亭の他に私は知らない。銀座の老舗中の老舗だ。
と紹介している.特にポークカツレツは店の看板メニューで,池波正太郎の大好物だったとのこと.
池波 正太郎
新潮社
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