カルノー図の説明に入る前に、先週の続きで主加法標準展開と主乗法標準展開
について説明しておきます。これは、簡単なので、さらっと説明します。
ある論理式を最小項の和で表すことを、主加法標準展開といいます。最小項と
いうのは、全ての論理変数を含み、全てを掛け合わせて1つの項としたもので
す(先週の復習)。例えば、論理変数が
と3つある場合、
や
等です。論理変数の数を
と
した場合、
個の最小項があります。
論理式を主加法標準展開する場合、ブール代数の次の関係式を利用します。
 |
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例えば、次の論理式は、
のように主加法標準展開できます。簡単でしょう。主加法標準形で表すと、論
理式の値が1になる論理変数の組み合わせが、直ちに分かるので便利です。い
ずれかの最小項の値が1になるとき、論理式の値が1になります。
後は各自、練習問題で感触をつかんでください。
ある論理式を最大項の積で表すことを、主乗法標準展開といいます。最大項と
いうのは、全ての論理変数を含み、全てを足し合わせものです。したがって、
最大項の項数は論理変数の数に等しくなります(先週の復習)。例えば、論理変
数が
と3つある場合、
や
等です。論理変数の数
を
とした場合、
個の最小項があります。
論理式を主乗法標準展開する場合、ブール代数の次の2つの関係式を利用しま
す。
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 |
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 |
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例えば、次の論理式は、
と主乗法標準展開できます。これも、単純作業の繰り返しで簡単でしょう。主
乗法標準形で表すと、論理式の値が0になる論理変数の組み合わせが、直ちに
分かるので便利です。いずれかの最大項の値が0になるとき、論理式の値が0に
なります。
後は各自、練習問題で感触をつかんでください。
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年8月20日