3 論理回路

3.1 NANDオンリー回路

このあたりは、参考文献に2分かり やすく記述してあるので、それを参考にしている。ここでは、基本論理ゲート (OR, AND, NOT)から成り立っている回路をNANDゲートのみ(といっても、NOTは ある)に書き換える方法を示す。NOTが許されるのは、それは1入力のNANDと考 えても良いからである。

基本論理ゲート(OR, AND, NOT)をNANDゲートに置き換える場合、問題となりそ うなのが、ORゲートである。NOTゲートはそのままで良いし、ANDゲートは出力 に2つNOTゲートをつければ、NANDとNOTゲートになる。ORゲートをANDあるいは NANDゲートに変換するには、いつものように、ド・モルガンの定理を利用する。 ド・モルガンの定理は、

$\displaystyle \bar{A}+\bar{B}+\bar{C}+\cdots=\overline{A \cdot B \cdot C \cdot\cdots}$ (6)

であるから、図1のような対応がある。
図 3: ORゲートをド・モルガンの定理を使って変換
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/deMorgan_OR.eps}
それでは、例を用いて説明する。最初に、次の回路をNANDオンリー回路に変換する。
図 4: 元の回路
\includegraphics[keepaspectratio, scale=0.6]{figure/ANAD11.eps}

まずはじめに、問題となりそうな、ORゲートの入力を2重否定(NOT)する。こ うしても、回路の動作は全く変化しない。その回路が、図5 である。

図 5: ORゲートの前に、2重否定(NOT)を追加
\includegraphics[keepaspectratio, scale=0.6]{figure/ANAD12.eps}

これからは、簡単で、入力が否定されているORゲートをNANDに変えるただけで ある。

図 6: NANDオンリー回路への変形
\includegraphics[keepaspectratio, scale=0.6]{figure/ANAD13.eps}

この例は簡単であるが、他も大体このパターンで変形すればよい。ただし、 NOTゲートの数が合わないときには、適当に入れて、論理が変わらないように する必要がある。 これもNANDゲートオンリー回路とほとんど同じである。ここでは、説明しない。



ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年8月20日


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