この授業のC言語の学習では、UNIXというオペレーティングシステム
(operating system)を使う。情報処理センターのnamahageと言う名前のUNIXマ
シーン1台を44人が共有して、c言語を学習する。しかし、皆さんが直接触るパ
ソコンは、Windos NTである。ネットワーク回線により、Windows NTから
namahageを操作するのである。ネットワークで接続されているため、電気工学
科棟2Fの私の研究室からもnamahageを操作でき、便利である。設定さえすれば、
アメリカからでも、南極からでも、宇宙からでもnamahageを操作できる。
windowsからUNIXを操作するプログラムは、PC Xサーバー呼ばれ、いろいろあ
りますが、秋田高専では「Exceed」と言うものを使っています。
- UNIXマシーンにユーザーがアクセスを開始することを「ログイン」と
いう。Windowsのデスクトップの「Exceed」のアイコンをダブルクリッ
クすることにより、namahageへの接続が開始される。アカウントとパス
ワードを入力すればログインできる。
- UNIXマシーンへのアクセスを終了することを「ログアウト」という。
UNIXのデスクトップパネルの「Exit」ボタンを押せば、ログアウト完了
である。
- windos NTを触れているが、通信を行って、UNIXマシーンを操作してい
ることを理解することが重要である。
- UNIXのファイル構造は、木構造と呼ばれる階層構造になっている。
- データやプログラム、あるいはサブディレクトリーを入れるもの
3をディレクトリーと言
う。
- ファイルの場所(パス)の指定は、
/home/tea/yamamoto/c/linear/GaussJordan/pivot.c
のように行います。これで、pivot.cというC言語のソースファイルの位
置を指定している。記号「/」(スラッシュと発音)がディレクトリーの
区切りを表す。ディレクトリーのパスの指定も同じで
/home/tea/yamamoto/c/linear/GaussJordan
のように
する。
- 現在ユーザーが作業するために居るディレクトリーを、「カレント
ディレクトリー」、あるいは「ワーキングディレクトリー」と言う。
以下のコマンドを学習したので、覚えておく必要がある。
pwd |
現ディレクトリー(カレントディレクトリー)のパス(位置)の表示 |
ls |
ファイルとディレクトリーの表示 |
cd |
ワーキングディレクトリーの移動 |
mkdir |
ディレクトリーの作成 |
rmdir |
ディレクトリーの削除 |
cp |
ファイルやディレクトリーの複製 |
mv |
名前変更や移動 |
rm |
ファイルの削除 |
cat |
ファイルの表示や連結 |
more |
ファイルの内容を一画面単位で出力 |
man |
コマンドのオンラインマニュアル |
又は
|
history 以前のコマンドの表示 編集可能 |
ctrl+c |
プロセスの強制終了 |
Tab |
補完機能 |
ここで、ディレクトリーの削除について注意を与えておく。空のディレクトリー
は、
rmdir ディレクトリー名
で削除できる。しかし、ディレクトリーの中にサブディレクトリーがあったり、
ファイルがあるとこのコマンドでは削除できない。その場合は、
rm -rf ディレクトリー名
とする。-rfはオプションと呼ばれるもので、rはrecursive(再帰)の略で、fは
force(強制)の略である。
プログラムは、分かりやすく分類するためにサブディレクトリーに置く。サブ
でレクトリーの作成から、ソースファイルの作成、コンパイル、実行までの手
順は以下の通りである。
- ホームディレクトリー内にサブディレクトリー「sample1」を作成し、
そのディレクトリーに移動する。
- まずは、ホームディレクトリーに移動する。コマンド「cd」と
ターミナルで入力する。
- サブディレクトリーを作成する。コマンド「mkdir sample1」と
入力する。
- 作成されたディレクトリーに移動する。コマンド「cd sample1」
と入力する。
- 作成されたサブディレクトリーの中に、「sample1.c」というソースファ
イルを作成する。
- デスクトップの「LPEX Editor」のアイコンをダブルクリックし
て、エディターを立ち上げる。
- するとファイル名の入力を促すダイアログが出てくるので、
「sample1/sample1.c」と入力する。
- エディターの編集画面が出てくるので、プログラムを打ち込む。
- プログラムを打ち込み終わると、その内容のセーブ(保管)する。
- ソースプログラムをコンパイルする。
- コマンド「cc -o sample1 sample1.c」と打ち込みます。
ccがコンパイルをしなさいという命令である。次の-oは出力先を
示すオプションで、その後に機械語に翻訳されたファイル名を書
く。最後に、ソースファイル名を書く。したがって、ここでは、
ソースファイル「sample1.c」を翻訳して機械語の「sample1」が
出来上がる。
- もし、エラーがあればソースプログラムを再編集して、保管、
コンパイルを行う。
- 出来上がった機械語の実行ファイルを実行させる。
- ターミナルで、実行ファイルがあるか確認をする。コマンド
「ls」を打ち込むと、実行ファイル「sample1*」が表示さ
れる。ファイル名の後ろにアスタリスクが付いているのは、実行
ファイルの印である。
- コマンド「sample1」と打ち込こむことにより作成したプ
ログラムを実行できる。
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年8月22日