アセンブラ言語を機械語に変換するプログラムであるアセンブラーにその変換
方法を指示するのがアセンブラ命令である。CASL IIには、4つのアセンブラ命
令がある。
START |
プログラムの先頭に、必ず書く必要がある。プログラムの実
行開始番地を指示する。 |
END |
プログラムの最後に、必ず書く必要がある。プログラムの記
述の最後を示す。プログラムの実行の終了を示すものではない。 |
DC |
プログラムで処理すべきデータを定義する。メモリーの初期
値を与えると解釈してもよい。 |
DS |
プログラムの実行に必要なメモリーを確保する。 |
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プログラムは命令とデータから構成されると以前に述べたが、データ部を構成
するために、
DCと
DSの命令がある。
実際のCPUの動作を示す命令が機械語命令である。要するにこれは、CPUという
ハードウェアーができることを示している。プログラムを構成するデータと命
令のうち、後者は機械語命令から構成される。
前回の授業では、データ転送に関する3の機械語命令を学習した。
LD |
メインメモリーや他の汎用レジスターのデータ(内容)を汎用レ
ジスターにコピーする。 |
ST |
汎用レジスターのデータ(内容)をメインメモリーにコピーする。 |
LAD |
メインメモリーの実効番地を汎用レジスターにコピーする。指
標レジスターの使い方によっては、汎用レジスターの値を操作できる。 |
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本日は、CASL IIの整数の演算である算術加算・減算について、説明する。学
習のゴールは、以下の命令の動作を理解することである。
算術加算 |
ADDA |
符号有り整数の足し算の演算である。 |
算術減算 |
SUBA |
符号有り整数の引き算の演算である。 |
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理解のポイントは、
- 加算するデータは16ビットで、それを符号付2進数として取り扱う。負
の数は2の補数という表現が使われる。
- 計算結果、フラグレジスタがどのようになるかを考える。
である。
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成16年9月7日