2 なぜCASL IIを勉強するのか?

2.1 理由

実際に世の中で使われていない言語、CASL IIを勉強する理由は のようなことが考えられる。この講義の目的は、最初に示したアセンブラ言語を通してコ ンピューターの仕組みを理解することである。しかし、本日は、3番目の基本情報技術者 試験について、説明する。

2.2 基本情報処理技術者試験

2.2.1 概要

情報処理技術者のスキルを試す試験として、独立行政法人 情報処理推進機構が実施して いる基本情報処理技術者思念がある。これは、情報技術に携わる技術者が最初に受ける試 験で、基本的な能力を問われる。これは、国家資格で、合格者には、経済産業大臣署名の 合格証書がもらえる。多くの企業で、給与の査定対象(一時金・資格手当)となっている。

将来、情報関連の仕事に就きたいと考えている人は、この資格を取っておいた方が、絶対 に有利である。中学生でも合格しているので、やる気さえあれば合格できるはずである。

図 1: 試験区分体系図
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2.2.2 試験

この試験では、プログラミングについて問題が出題される。プログラミング言語は、c言 語、COBOL、Java、CASL II から選択する。諸君は、1年かけてCASL IIを学習するのであ るから、十分合格の水準まで達するはずである。ただし、授業だけでは不足で、練習問題 を解く必要がある。

この試験で期待されている技術水準については、以下のように書かれている。

  1. 対象者像
    情報技術全般に関する基本的な知識・技能をもつ者(情報システム 開発プロジェクトにおいて、プログラム設計書を作成し、プログラムの開発を行 い、単体テストまでの一連のプロセスを担当しているか、将来、そのような業務 を担当する者を含む)
  2. 役割と業務
    情報システム開発プロジェクトにおいて、内部仕様に基づいてプロ グラムを設計・開発する業務に従事し、次の役割を果たす。
    • 情報技術全般に関する基礎的な知識を活用し、システム開発プロジェク トの一員として貢献する。
    • 与えられた内部設計書に基づいて、上位技術者の指導のもとにプログラ ム設計書を作成する。
    • 標準的なアルゴリズムやデータ構造に関する知識に基づいて、プログラ ムを作成する。
    • 作成したプログラムの単体テストを実施する。
  3. 期待する技術水準
    情報技術全般に関する基礎的な知識を活用し、情 報システム開発においてプログラムの設計・開発を行うとともに、将来高度な技 術者を目指す者として、次の知識・技能が要求される。
    • 情報技術全般に関する基本的な用語・内容を理解している。
    • 上位技術者の指導のもとにプログラム設計書を作成できる。
    • プログラミングに必要な論理的思考能力をもつ。
    • 一つ以上のプログラム言語の仕様を知っており、その言語を使ってプログラムを作成できる。
    • プログラムのテスト手法を知っており、単体テストを実施できる。

表 1: 試験形式と試験時間
午前 午後
9:30〜12:00(150分) 13:00〜15:30(150分)
多肢選択式 多肢選択式
80問必須 7問解答/13問出題
  プログラム言語は、選択


表 2: 試験の手続き日程
  春期 秋期
試験実施日 4月第3日曜日 10月第3日曜日
願書の受付 1月中旬から約1ヶ月 7月中旬から約1ヶ月
受験手数料 5100円(税込み)

秋田市で受験できます。チャレンジしてみましょう。何回か受験すれば、そのうち合格す るでしょう。詳細情報は、情報処理推進機構のweb(http://www.jitec.jp/)を 見よ。

ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成16年11月30日


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