Subsections
これは重要な話ではあるが,これを講義で述べると寝てしまう(思考が停止する)者が多数
でそうである.興味のある者は,ここの付録をしっかり学習せよ.大学への編入試験問題
では,この程度の問題は出題される.
図
3に示したように,円盤が3枚の場合,円盤の移動回数は7回であった.
仮に,インドの坊主が1秒間に1枚の円盤を移動させているとすると,わずか7秒で世界の
終わりを迎えることになる.幸いなことに,円盤は64枚あり,もう少し世界の寿命は長そ
うである.それでは,世界の寿命はどの程度であろうか?.
枚の時の円盤の移動回数
は、
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(8) |
となる。リスト
3の関数
move()を1回呼び出すと、必ず円盤の移動が
一回発生する。加えて、
枚の呼び出しを2回行っているからである。この式を変形す
ると、
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(9) |
となる。これは等比数列なので、一般項は簡単に求められる。
なので、
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(10) |
となる。したがって、円盤の移動回数
は、
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(11) |
と表すことができる。
のときの,移動回数は18446744073709551615回である.世界の終焉は,
となる.5千8百億年後と言うことである.現在の宇宙の年齢は,およそ150憶年と言われ
ていることを考えると,これは長すぎるように感じる.
エドゥアール・リュカも少し間違えたようで,円盤の数を60枚程度にしておけば,世界の
寿命は365臆年となり,いい線をいっているように気がする4.どちらにしても,世界の終わりなんか分から
ないから,どうでも良いか.いつか,物理学が進歩して世界の終わりが予想できたならば,イン
ドの坊主の仕事と比べてみたいものである.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
2006-03-23