1 本年度,学習することと目標

本年度,3年生の電子計算機では,アセンブラ言語を学習する.それにはには いろいろあるが,ここでは情報処理技術者試験で使われる「CASL II」という 言語を学習する.

1.1 2年生で学習したこと

前年の授業,2年生の「電子計算機」とのかかわりについて,簡単に述べてお く.2年生と3年生の「電子計算機」を通して,コンピューターの基本的な 仕組みを理解することがこれらの講義の目的である.2年生の「電子計算機」の 授業で学習したことは,大体 のようなことであったはずである.ここで,学習したことで最も重要なことは, ということである.これらの例として,最後に加算の回路を学習したであろう.皆さ んは,加算にかかわらずどんな論理の回路でも設計できまるはずである.言い方を変 えると,どんな演算回路でも皆さんは設計できるということである.それも,たった3 種類の素子(OR, AND, NOT)だけで,可能なのであるから驚きである.

1.2 3年生で学習すること

1.2.1 講義内容

この講義の目的は, である.これらの目的を達成するために,諸君には多くの課題を課すことにする.与えられた課題を地道にこなし,コンピューターと言うものを理解して欲しい.

これら,二つの目的のうち,後者は分かる.CASL IIが基本情報処理技術者試験の科目となっているからである.1年生の時に学習したFROTRANは,科目となっていない.C言語を知らない者が,これに合格するには,CASL IIを勉強するのがもっとも近道である.4月と10月の2回/年,試験が実施されるので,気概のある者はトライせよ.ただし,これに合格するためには,この講義だけでは不足でもう少し勉強が必要である.

FORTRANを学習しても,コンピューターの仕組みは分からない.C言語でもほとんど分からないだろう.一方,アセンブラ言語の場合,コンピューターの仕組みが分からないと,この言語でのプログラムは不可能である.なぜならば,アセンブラ言語はコンピューター(CPU)の動作を記述する言語であるからである.まだ,諸君にはこのことの意味は分からないだろうが,本日の授業の後半で,このことを述べる.

先に示した目標に達成するために,以下のような内容の講義を進める.

  1. コンピューターの基本的な構造を学ぶ
  2. コンピューター内部での文字や数字の表現方法を学ぶ
  3. アセンブラ言語の命令の種類と基本動作を学ぶ
  4. アセンブラ言語のプログラムの方法を学ぶ

1.2.2 この講義を受けて得られるもの

本心を言うと,次のようなことが理解できれば,この講義を受けた価値はあると思う.

そして,3月始めの学年末試験で合格した者が実際に得られるものは,

くらいでしょうか.落第したものは,この反対のものが得られるであろう.


ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年6月24日


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