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COMET IIは主にCPUとメモリーから構成され,CPUはデータの処理を行い,メモリーはプロ
グラム(命令とデータ)を格納する.CPUの中にも小さいながらも記憶装置があり,それを
レジスターと言う.COMET IIには,次の4つのレジスターがある.
16ビットの記憶容量があり,8個(
GR0〜
GR7)
用意されている.主に,データの処理(計算)に用いられ,プログラマーがもっとも多用す
るレジスターである.
1ビットのレジスターが3個用意
(
OF,
SF,
ZF)
2されている.計算結果の状態を示す.
OFは計算結果がメモリーに収まらなかっ
たときに1(ビットが立つと言う)になる.
SFは計算結果が負(第15ビットが1)になっ
たとき,
ZFは計算結果がゼロ(全てのビットが0)のとき1になる.
コンピューターが次に実行する命令の先頭アドレ
スが格納されている.アドレスを格納するので記憶容量は16ビットである.CPUに中に1つ
ある.
スタックというデータ構造を使う場合,その最上段
のアドレスを格納する.これについては,後の講義で詳しく説明する.
実際のプログラムを作成する場合,指標レジスターと言うものもつかわれ,それは汎用レ
ジスターのGR1〜GR7が代用される.基準
のアドレスからある値シフトして目的のアドレスを表すときの,オフセット値が指標レジ
スターに格納される.
ともあれ,プログラマーが覚えて置かなくてはならないのは,汎用レジスターとフラグレ
ジスター,そして指標レジスターの使い方である.
教科書の命令語の構成(p.213)を使って,命令をマシン語(0と1のビットパターン,または
16進数)に変換する方法を学習した.これは,課題が出来ていれば大丈夫.
本日から,本格的にアセンブラ言語CASL-IIの書き方(文法およびアルゴリズム) の学習を
行う.CASL IIという特定のアセンブラ言語について学習することになるが,他のアセン
ブラ言語でも似ている.これをちゃんと習得しておけば,今後,他のアセンブラ言語を使
うことになっても,短期間に理解できるであろう.
そこで,本日は,CASL-IIの命令の種類とその書き方を学習する.本日のゴー
ルは,
- ソースプログラムを機械語に翻訳するアセンブラーの仕事が分かる.
- CASL IIの命令の種類が理解できる.
- CASL IIのプログラムの書き方が理解できる.
である.
ホームページ:
Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
2005-11-25