Subsections

1 前回の復習と本日の学習

1.1 復習

1.1.1 アセンブラ命令

アセンブラーは,アセンブラ言語を機械語に変換するプログラムである.アセンブラ命令 は,アセンブラーにその変換方法を指示する.CASL IIには,次の4つのアセンブラ命令がある.
START プログラムの先頭に,必ず書く必要がある.プログラムの実 行開始番地を指示する.
END プログラムの最後に,必ず書く必要がある.プログラムの記 述の最後を示す.プログラムの実行の終了を示すものではない.
DC プログラムで処理すべきデータを定義する.メモリーの初期 値を与えると解釈してもよい.
DS プログラムの実行に必要なメモリーを確保する.
 
プログラムは命令とデータから構成されると以前に述べたが,データ部を構成するために, DCDSの命令がある.

1.1.2 機械語命令(データ転送)

実際のCPUの動作を示す命令が機械語命令である.要するにこれは,CPUというハードウェ アーができることを示している.プログラムを構成するデータと命令のうち,後者は機械 語命令から構成される.

前回の授業では,データ転送に関する3つの機械語命令を学習した.

LD メインメモリーや他の汎用レジスターのデータ(内容)を汎用レ ジスターにコピーする.
ST 汎用レジスターのデータ(内容)をメインメモリーにコピーする.
LAD メインメモリーの実効番地を汎用レジスターにコピーする.指 標レジスターの使い方によっては,汎用レジスターの値を操作できる.
 

1.2 本日の学習内容

本日は,CASL IIの整数の演算である算術加算・減算と論理加算・減算,論理演算につい て,説明する.教科書 [1]のp.45-55である.学習のゴールは,以下の命令 の動作を理解することである. 理解のポイントは, である.
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
2006-01-22


no counter