それでは、スカラー場が満たす方程式を考えよう。スカラー場の勾配が電場、
となる。また、電場の発散が電荷密度、
である。したがって、
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(20) |
ポアソン方程式(21)は、スカラーの方程式なので解きやすい。 解きやすいといっても、これを直接計算するのは、そんなに易しいことではない。そこで、 直感的にこの微分方程式の解(ポテンシャル)を求めることにする。電荷が点電荷の場合の この微分方程式のポテンシャルは、すでに分かっており、式 (19)のとおりである。
次に複数の点電荷がつくるポテンシャルを考える。この場合、電場は重ね合わせの原理が成り立つの で、
ポテンシャルが分かるとなにがうれしいか?。それは、ポテンシャルはそれだけでも電圧
という物理的な意味がある。それだけでもうれしいが、それを微分することにより電場も
求められるのである。ポテンシャルが分かると静電場の問題は解けたと言える。