3 プログラムの作成と実行

3.1 一連の流れ

ディレクトリーの操作ができるようになったので，次はプログラムを作成と実行の練習を 行う．まず，初心者が最初に作るものとして，最も有名な"Hello World"というプログラ ムをつくる．

1. 作業ディレクトリーの作成
   • デスクトップにある各人のexxxxのホームをクリックして，ホームディレクトリーを開く．
   • 右クリックして，新規作成のフォルダを選択する．そして，作業用ディレクトリーworkを作る．
2. ターミナルの起動と作業用ディレクトリーへの移動
   • デスクトップのターミナルのアイコンをクリックして，ターミナルを立ち上げる．
   • コマンド「ls」をタイプして，[Enter]キーを押す．すると，サブディレクトリーとファイルが表示される．
   • コマンド「cd work」をタイプして，[Enter]キーを押す．すると，作業用ディレクトリーに移動できる．
   • ここで，自分がいるディレクトリー(カレントディレクトリー)を見てみよう．コマンド「pwd」をタイプする．

   UNIXでは，ターミナルからコマンドを打ち込み操作する．これから，プログラムの作成と実行はこのターミナルをとおして行う．ターミナルのことをコンソール，あるいは端末ということがある．

3. エディターの起動
   • 「emacs hello.c&」とタイプする．
   • すると，emacsというソフトウェアーが起動し，プログラムのソースを書くウインドウが現れる．

   emacsはテキストファイルを編集するソフトウェアーである．テキストファイル が作成するエディターであれば，他のソフトウェアーでもよい．emacsである必要 はない．ただ，emacsは超有名なソフトウェアーなので，慣れておいて，損はない．

4. プログラムの記述
   • エディターのウィンドウに以下のプログラムを書く．

     		#include <stdio.h>
     		
     		int main(){
     
     		   printf("Hello World !!\n");
     
     		   return 0;
     		}
     

5. プログラムの保管
   • プログラムを書き終わったならば，[file]メニューの [Save(current buffer)] を選択する．あるいは，フロッピーディ スクアイコンをクリックして，ソースファイルを保管する．
   • ターミナル上で「ls」コマンドを打ち，ソースファイルが 保管されていることを確認する．

   保管されたC言語のテキストファイルを，ソースファイルと言う．カレントディ レクトリーにhello.cというファイルがあり，それがソースファイルである．

6. コンパイル
   • ターミナル上で「gcc -o aisatsu hello.c」と打ち込み， 先ほど作成したソースファイルをコンパイルする．
   • もし，コンパイルエラーが発生したら，ソースファイルを修正 する．
   • 実行ファイルができているか，「ls」コマンドで確認する．

   C言語の内容は，人間は理解できるが，コンピューターは理解不可能である．そこで，コ ンピューターが理解できる機械語に翻訳する作業が必要となってくる．その作業をコン パイルと言う．コンパイルによりできあがった機械語のファイルを実行ファイルという． コンパイルにより，ソースファイル(hello.c)から実行ファイル(aisatsu)を作成した．

7. 実行
   • ターミナル上で「./aisatsu」と打ち込み，プログラムを実行させる．
   • Hello World と表示されれば，プログラムは動作は完璧である．

これで，Hello Worldのプログラムは完成である．もし不幸にして，エラーが発生し たならば，ソースファイルを直す．ちゃんと動作したならば，emacsを閉じてよい．

時間があれば，以下の練習をしてみよ．

[練習1]

他のディレクトリーで同じプログラムを作成せよ．

[練習2]

Hello Akita !!と表示するプログラムを作成せよ．

ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志