エスケープシーケンスは,バックスラッシュ(
)と文字からできた1文字であ
る.キーボードの中には,バックスラッシュがないものがある.また,バックスラッシュ
をタイプしてもそれが打ち出されないときがある.このような場合は,すべて円記号
(¥) で置き換えられる.コンピューター内部では,バックスラッシュ
(
)と円記号(¥)はまったく同じ扱いである.
これまでの学習で,改行は
nと記述すると学習した.
printf()関
数のダブルクォーテーションのなかで,それを書けば画面上で改行できる.このように,
改行という特殊な文字--見えないが文字と考える--を表現する方法がエスケープシーケ
ンスである.
教科書のp.375にエスケープシーケンスの一覧がある.いろいろあるが,普通使うのは,
改行(
n)と水平タブ(
t)である.しばらくは,この2
つの動作を理解すればよい.教科書のリスト2.8(p.39)とその上のディスプレイへの出力
を見よ.
もう少し複雑な例を,図5に示す.printf()関数を上手に使う
ことにより,表ができる.エスケープシーケンスの作用は,図6に示
している.エスケープシーケンスの役割は,以下のとおりである.
-
tがあると,次のTab位置まで文字位置を進める.
-
nがあると,その場で改行する.
Tabの位置は,全ての行で同一である.そのため,表の各行が揃うのである.多くの場合,
Tab位置は,8カラム--英数字8文字--間隔で設定されている.
図 5:
printf()関数を使った表の作成.左のプログラムを実行すると右の表が
できる.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成18年5月9日