4 数の計算をしてみよう(p.40-46)

4.1 変数(p.40-41)

コンピューターは計算をする機械である.絵を表示させたり,音を鳴らしたりもできるが, 内部では猛烈な勢いで計算を行っている.この計算を行うためには,命令データが必要である.コンピューターで3+5を計算する場合,35がデー タで,+が命令である(図7の左).この命令とデータを書いたものがプ ログラムである.

通常のプログラムでは,データが数値のまま裸で表れることは滅多に無い.数値のままデー タをプログラム中に記述すると,プログラムの変更が大変難しくなる.このことは,今は理解でき なくてもよい.しばらく経験を積めばわかる.当面の間,諸君の作成するプログラムには 裸でデータを書いても問題ない.

データは裸の数値で表すのではなく,変数という入れ物に入れる.その入れ物--変数-- には名前が付けられている.命令は,その名前を指定して,データを操作する(図 7 の右).この辺は,プログラムを作れば,すぐに理解できる.

7を見ると,C言語で使う変数は数学と同じではないか--と思うかもしれ ない.しばらくは,数学と同じと考えてよい.もう少し,進んだ学習をすると,数学との 違いが分かってくる.

図 7: 命令とデータの表現方法の違い.
\includegraphics[keepaspectratio,scale=1.0]{figure/data.eps}

4.2 変数を使うためには

変数を使うためには,定義が必要である.数学では勝手に使えたが,C言語のプログラム では必ず定義が必要である.例えば,整数(integer)を入れる入れ物--整数型の変数-- を使うためには,
	int a,b,c;
と定義を書く.これにより,整数型の変数a, b, cが使えるようになる.コンピュー ターにこの変数を使いますよと教えているのである.

この定義を書く場所も決まっている.プログラムの先頭--関数の先頭--にまとめて,書 かなくてはならない.変数を使ってプログラムは,図 8のように書く.

図 8: 変数を使う場合のプログラムの書き方
\includegraphics[keepaspectratio,scale=1.0]{figure/how_to_mk_prog_with_var.eps}

4.3 四則演算と代入演算子(p.42-43)

4.3.0.1 計算の演算子

教科書p.43の表に,使用頻度の高い演算子がまとめられている.余りを計算する演算子 (%)以外は,説明するまでもなく分かるだろう.余りを計算する演算子は, 10%4とすると,計算結果は2となる.割り算の余りを計算している.

割り算の演算(/)も気を付けることがある.整数/整数の結果は整数になり,小 数部は切り捨てられる.整数の割り算を行う場合,このことを忘れては成らない.

4.3.0.2 代入演算子

C言語のイコール(=)は代入演算子と呼ばれ,数学のイコールとはまったく異なる働 きをする. C言語のイコール--代入演算子--の動作を図9に示す.
図 9: C言語のイコール--代入演算子--の動作
\includegraphics[keepaspectratio,scale=1.0]{figure/substitution_op.eps}

4.4 整数の表示(p.44-45)

変数に入れられた値は,printf()関数を使うことにより,表示ができる(p.44).表 示の方法は,図10のようにする. %ddは,10進整数(decimal number)を表している.
図 10: printf()関数を使った変数の表示方法
\includegraphics[keepaspectratio,scale=1.0]{figure/printf_var.eps}



ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成18年5月9日


no counter