ソーティングとは,整列あるいは並び替えのことである
2.プログラミングでは,数値を大きい順,
あるいは小さい順に並び替える技法のことを言う.数値の並び替えは非常に重要な技
法で,実際のプログラムではいたるところで使われいる.ソーティングでもっと重要なこ
とは,処理速度である.高速な処理を目指していろいろなアルゴリズムが考えられている.
ここでは,ソーティングの簡単なアルゴリズムを示し,C言語のプログラムの学習を進め
る.
ソーティングの中でも,最も簡単な単純挿入法のプログラムを作成する.有名なC言語の
本「NUMERICAL RECIPES in C」によると,これは経験を積んだトランプ師が使う方法と同
じであるということである.順序がバラバラのトランプを並び替える場合,
- まず,2枚目のカードを拾い,1枚目と順序関係が正しい位置に置く.
- 次に3枚目のカードを拾い,最初の2枚と順序関係の正しい位置にそれを挿入する.
- 同じことを繰り返す.即ち,枚目のカードを拾い,最初の枚のカードの
順序関係の正しい位置にそれを挿入する.
- 最後のカードを正しい位置に挿入したら,並び替えは完了である.
この単純挿入法を用いて,リスト
1で作成された整数の配列
a[0]〜a[1023]を小さい順に並び替えよ.このリストの19行目以降に単純挿入法のプ
ログラムを書く.
ヒント 図
1に単純挿入法のフロー
チャートを示す.
図 1:
単純挿入法のフローチャート.ndataはデータ数で,a[0]〜
a[nadata-1]の配列に格納されている整数を小さい順(昇順)に並べる.
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1 #include <stdio.h>
2 #include <stdlib.h> /* 乱数発生のため */
3 #include <time.h> /* 時刻の関数を使うため */
4
5 int main(void){
6 int a[1024], i, j, ndata, test;
7
8 ndata=1024;
9
10 srand((unsigned int)time(NULL)); /* 起動毎に異なる乱数を発生させるため */
11
12 for(i=0; i<ndata; i++){
13 a[i]=rand(); /* 配列a[i]に乱数の整数を設定 */
14 }
15
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17
18 /* これ以降に単純ソートと昇順に並んだ出力のプログラムを書く */
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20
21
22
23
24
25
26
27 return 0;
28 }
Shellソート
3は1959年にD.L.Shellが考案した方法で,単純挿入法を改良したもの
となっている.バブルソート法は,隣同士を比較するが,Shellソートでは,大きな
飛ばしで比較する.ソートに時間のかかる大ききな数や小さな数は,一気に右や左に移動
する.
飛ばしで比較すると,
と並び替える.この並び替えには単純挿入法をつかう.
そうして,とび幅をどんどん小さくし,最後はにすると並び替えが完了となる.この
の選び方にこつがあって,小さいほうから
と
とするのが良いらしい.良いというのは早いと言うことである.最初に実行する一番大きな
は,データの個数の半分以下にする.
Shellソートの手順は,次の通りである.
- 最初の飛び幅を決める.データの個数の半分以下で最大のを最初の飛び幅と
する.
-
に対して,
a[i],a[h+i],a[2*h+i],a[3*h+i],を並び替える.
- 次のi++して,並び替える.
- 次のh=(h-1)/3にして,再度,並び替えを実行する.
リスト1の19行目以降にshellソートのプログラムを書き,配列を
小さい順(昇順)に並び替えよ.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成18年7月18日