コンピューターリテラシー教育Excel
Excel を使い,楽して,レポートを作成しよう
目次
Excelについて
Excelは,Microsoft社の表計算ソフトウェアーである.世界中で使われており,表計算の分野でde facto standard(事実上の標準)となっている.ビジネスではもちろんのこと,技術系のレポート作成にもしばしば使われる.Word同様に, 実験実習のレポートの作成に活用するとよいだろう.
本音を言うと,表計算ソフトウェアーよりも,C言語でデータ処理をしてほしい.プログラミングの練習にもなるし,様々なデータに対して,柔軟な対応ができる.電気情報工学科の学生ならば,C言語くらいは自在に使ってほしい.
Excelは,秋田高専の学生用の全てのパソコンにインストールされている.そのため,どこでも,ファイルは編集可能である.
実験データ整理の練習
練習問題
次にExcelを使っての「CR回路の周波数応答」の実験結果の表を作成の練習をする.ここでは,Excelの表計算の機能をつかって,理論値と測定値を求める.最終的には,図2のような表を作成して,Word の文書に貼り付ける.
図1:実験データを表計算ソフトウェアーでまとめた例
表の作成
以下の指示に従い,表を作成せよ.
- データが入った表をダウンロードする.
- 位相角の理論値の計算を行う.位相角の理論式は,
である.この理論式の列を作成する.
- セルのG5をクリックして,
=ATAN(1/(2*PI()*B5*1e-9*1e+4))*180/PI()
と入れる.
Enterキーを押すと理論値が計算される.
- 位相書くの理論値を全て計算するために,先ほど入力した式をコピーして使う.G5のセルをクリックして選択する.そして,メニューの編集のコピーを選択する.
- 次に,コピーしたセルと同じ数式のものを選択(ドラッグ)する.
- コピーしたセルを選択した部分に貼り付けるわけであるが,ここではメニューの形式を選択して貼り付けを使う.メニューからこれを選ぶと形式を選択して貼り付けのウインドウが現れるので,貼り付けの数式を選択する.OKボタンを押すと,選択した部分のセルの理論値が計算される.
- 小数点以下の桁数が揃っていないので,小数点以下2桁にあわせる.まずは,桁数をあわせる列を選択する.メニューの書式のセルを選択する.すると,セルの書式設定が表示される.表示形式のタブをクリックして,数値を選択して,小数点以下の桁数を2とする.OKボタンを押すと,表の桁数が揃う.
- 次に位相角の実験値の計算を行う.位相角の実験値を計算する式は,
である.Excelの式が
=ASIN(F12/E12)*180/PI() になること以外は,位相角の理論値計算と同じである.完成すると,このようになる.
- 次に利得の理論値の計算を行う.それを表す式は,
である.Excelの式が
=20*LOG10((2*PI()*B5*1e-9*1e+4)/(SQRT(1+((2*PI()*B5*1e-9*1e+4))^2))) になること以外は,位相角の理論値計算と同じである.完成すると,このようになる.
- 最後に利得の実験値の計算を行う.それを表す式は,
である.Excelの式が
=20*LOG10(D5/C5) になること以外は,位相角の理論値計算と同じである.完成すると,このようになる.
- これで表が完成したはずである.図1と同じことを確認せよ.
- 最後に,ファイルメニューの上書き保存を選択して,データを保存する.
データの保存
Excel形式で保存
通常は,Excelで作成したデータは,以下のようにしてExcel形式で保存する.
- メニューのファイルの上書き保存,あるいは名前を付けて保存を選択する.
- 名前を付けて保存を選んだ場合は,てきとうなファイル名をつける.
CSV形式で保存
Excelの表のデータを他のプログラムで使う場合 --- ここではNgraphで使う --- テキスト形式で保存する必要がある.Ngraphの場合,CSV(カンマ区切り)をサポートしている.そのため,CSVで保存しておく.
- メニューのファイルの名前を付けて保存を選択する.
- ファイルの種類はCSV(カンマ区切り)にして,てきとうなファイル名をつける.
Word に貼り付ける
CSVのデータができあがったならば,Wordに貼り付ける.Wordのページに戻る.
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