前章のように、連立方程式を一本づつ計算していくと、節点のまわりに
どの要素があるか、という情報が必要になり、あまり効率的ではない。
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ここでは、要素と節点の関係が分かっているとする。
式(14)の各項は、要素一つの寄与である。
ここで、式(14)から要素の寄与だけを抜き出す。
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(17) |
この式での、節点
を本来の節点番号と置き、
要素番号はしか出てこないので、これは省略すると次のようになる。
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(18) |
これを参考に
の
要素の寄与分を考えると次のようになる。
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(19) |
同様に
の
要素の寄与分を考えると次のようになる。
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(20) |
このように、一つの要素の方程式の寄与(式の中の項)をすべての要素について求め、
それをすべて足しあわせると解くべき連立方程式ができる。
式(18),(19),(20)の結果を係数行列に直す。
は、行。その中の、
を含む項は、列になるので、
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(21) |
となり、後は同様にして求められる。
この中に入っている形状関数は、もちろん今考えている要素の中にある形状関数である。
も今考えている要素の面積である。
このように、すべての要素の係数行列の寄与分を考えて、足しあわせると解くべき方程式の
係数行列ができる。このような方法で係数行列を決めていく方法は実際に
プログラムを組む上で非常に楽である。
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 夏井拓也
Yamamoto Masashi
平成19年8月20日