1.3 実験方法

1.3.1 手順

  1. 1.1に示す機器を使って、図 1.4の実験回路を作る。
    • $ V_1$$ V_2$は2台のデジタルマルチメーターと1台のオシロスコープで観 測する。
    • 使う抵抗は、 $ R=0,20,50[\Omega]$である。$ R=0$の場合を最初に測定する が、この場合は抵抗を用いないで、導線を接続する。
    • $ 20,50[\Omega]$については、テスターで抵抗値を確認すること。
  2. 周波数を変化させるのではなく、コンデンサーの容量を変化させて共振の様子を 調べる。その周波数は次のようにして決める。
    • 可変容量コンデンサー(バリアブルキャパシター)を最大容量の半分程度に 固定する。
    • $ V_2$が最大になるように、発振器(OSC)の周波数を決める。これが測定に 用いる周波数である。この周波数を記録すること。
  3. 可変容量コンデンサー容量を変化させて、デジタルマルチメーターで読みとった 電圧$ V_1$$ V_2$を表1.2に記録する。
  4. 横軸を回路の全容量$ C$、縦軸をコイルの1次側の電圧が1[V]の場合の電流 $ \vert I^\prime\vert$のグラフ(共振曲線)を描く。ただし、

    $\displaystyle \vert I^\prime\vert=2\pi f C \frac{V_2}{V_1}$ (1.11)

    である。
  5. 共振曲線を描き、式(1.10)を用いて、Q値を求める。
  6. 以上の測定を、 $ R=0, 20, 50 [\Omega]$の場合について行う。

表 1.1: 共振回路の実験に使う機器
装置 メーカー 型番 台数
共振回路実験回路     1
オシロスコープ KENWOOD CS-5270 1
デジタルマルチメーター YEW Type 2807 2
ファンクションジェネレーター KENWOOD FG-273 1
バリアブルキャパシター YEW CDS-500 1

図 1.4: 実験の回路図
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/resonance/experiment_circuit.eps}

表 1.2: 測定結果の表
$ f=$        [Hz],    $ R=$        [$ \Omega $]
コンデンサー $ C_v$ コンデンサー $ C_v$ 回路全体 $ C$ 電圧 $ V_1$ 電圧 $ V_2$ 回路の電流 $ \vert I^\prime\vert$
目盛り [pF] [pF] [V] [V] [A/V]
           
           
           
           

1.3.2 注意事項

  1. 共振点の近くでは、測定点を細かくとること。
  2. $ R$が大きい場合は$ \vert I\vert$の変化が小さいので、共振点をはずれて $ \vert I\vert=\vert I_0\vert/\sqrt{2}$となる領域まで十分に測定範囲を広げること。

ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成17年5月13日


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