次のような関数はフーリエ級数で表すことができる.
-4pt
例えば,周期
あるいは区間
で定義された関数
は,
のようにフーリエ級数で表すことができる.
先に示したように,フーリエ級数は有限な区間
で定義された関数を表すことがで
きる.それを無限の区間
に拡張することを考える.ここで
は,有限な
の式から出発して,それを
にする.式
(
4)の
に
と
を代入すると,
が得られる.ここで,
有限の値 |
(6) |
とするならば,式(
5)の右辺の第一項はゼロに収束する
4.なぜならば,
の係数が無限小になるからである.つぎに,
|
|
(7) |
|
|
(8) |
とおく.すると,
は
となる.したがっ
て,
の場合の式(
5)は,
となる.ここで,
とおく.すると,式(
9)は,
となる.この右辺はリーマン和の極限--普通の積分--の形になっている.したがって,
と書くことができる.これまでの話をまとめると,次のようになる.
|
フーリエ積分1
区間
で定義された関数は,次のフーリエ積分で表すことができる.
|
つぎに,式(10)と式(11)を式
(13)に代入すれば,
がえられる.これもフーリエ積分である.
式(
14)から,指数関数を用いたフーリエ積分を求める.その
計算をするときに,オイラーの公式より導くことができる.ここでは,
|
(15) |
を用いる.
この式を使うと,式(14)は次のように変形できる.
この式は,一般には次のように変形されて使われることが多い.
この式もまた,フーリエ積分の別の形である.他のフーリエ積分に比べると式が単純であ
ること,また次のフーリエ変換との関係が深いことから,これがもっとも重要である.
式
17から,次のような関係式を導くことができる
5.
これをフーリエ変換(Fourier transform)と言う.これは,時間情報を周波数情報に変換
している.すなわち,時刻の関数で振幅が
が分かったとすると,周波数(角振動数)
の関数でその振幅
がわかる.
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Yamamoto's laboratory著者:
山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年2月28日