FDTD法で計算すべき式は,式(6)と式(7)
を評価することにより得られる.これは,図1の構
造を形作っている多数の立体,これを体積素と言うことにして,それらを個別に積分する
ことにより求められる.
この体積素を構成する平面,これを面積素ということにして,このうちの一つrz平面で式
(6)を評価してみよう.体積素が小さいとして,この式の左辺
は電場の線績分を表し,図4に示すように経路では,
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(14) |
と近似ができる.右辺の方の近似は,
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(15) |
となる.この両辺は等しいので,
となる.これから,
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(16) |
が得られる.この式の右辺は,時刻の電場との磁場
である.左辺は,時刻の磁場である.の磁場
は,それ以前の情報があれば計算できると言っているのである.
図 4:
平面の積分路
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次に,先ほどと同様のことを図5の領域について行う.ここで
モードについて計算しているので,が無いことに注意して積分を行う.
式(7)の左辺の積分は,
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(17) |
となる.
式(7)の右辺の積分は,
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(18) |
となる.両辺は等しいので,
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(19) |
である.これから,電場の方向成分を求める式
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(20) |
が得られる.先ほど同様,これもの電場は,それ以前の電磁場から求
められると言っている.
図 5:
平面の積分路
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最後に,いままでと同様のことを図6の領域について行う.ここで
モードについて計算しているので,が無いことに注意して積分を行う.
式(7)の左辺の積分は,
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(21) |
となる.
式(7)の右辺の積分は,
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(22) |
となる.両辺は等しいので,
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(23) |
となる.これから,電場の方向成分を求める式
が得られる.いままで同様,これもの電場は,それ以前の電磁場から求
められると言っている.
図 6:
平面の積分路
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ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成19年8月20日