ベクトルラプラシアンは、ベクトル解析の恒等式
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(17) |
に表れる。この式の右辺第2項がベクトルラプラス演算子(ベクトルラプラシアン)である。
従って、ベクトルラプラス演算子は、
から計算できる。右辺は、勾配と発散、回転からなる。式
(1),(2),(3)を用いて計算することになるが、
これには多くの計算が必要である。時間があるときに、Mathematicaのような数式処理シ
ステムを使って、計算することにする。
式(18)に、式
(4),(5),(6)を代
入して計算する。
カーテシアン座標形は、すべての軸が同じ形をしている。従って、他の軸のベクトルラプ
ラス演算子は、
とサイクリックに記号を入れ替えるこ
とにより容易に求められる。まとめると、カーテシアン座標系のベクトルラプラス演算子
は、
となる。実に、単純である。
円柱座標系も同じようにして、ベクトルラプラス演算子を求めることができる。式
(7),(8),
(9)を式(18)に代入
すればよい。
次に、方向であるが、カーテシアン座標系みたいに添え字を入れ替えるだけでは
すまない。式(21)の途中までは、添え字が異な
るだけで同じである。異なる部分から計算を進めると、以下のようになる。
最後に、方向である。同じように計算をする。
これまでの結果をまとめると、円柱座標系のベクトルラプラス演算子は、次のようになる。
極座標系のベクトルラプラス演算子の計算は、円柱座標よりもさらに大変である。ここで
は結果を載せることにとどめる。簡単に計算する方法が分かれば、これを改訂して載せる。
極座標
のベクトルラプラス演算子は、次のようになる。
ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成20年3月24日