3.3 実験方法

3.3.1 周波数応答

3.3.1.1 微分回路

  1. 3.1の機器を図3.3のよ うに接続する。
  2. 発振器の周波数を100[Hz]の正弦波にする。
  3. 発振器の出力電圧(実効値)が$ V_1=$1[V]になるように、デジタルマルチメーターを見 ながら調整する。
  4. オシロスコープのリサジュー図形を適当な大きさに調整し、図 3.5のx,Xあるいはy,Yをカーソル機能によって測定し、位相 角$ \theta_R$を次式

    $\displaystyle \sin\theta_R=\frac{x}{X}=\frac{y}{Y}$ (3.7)

    から求める。
  5. 同時にデジタルマルチメーターの電圧$ V_1, V_2$を記録する。そして、利得$ G_R$

    $\displaystyle G_R=20\log_{10}\left(\frac{V_2}{V_1}\right)$   [dB] (3.8)

    から算出する。
  6. 以上の測定を次に周波数[HZ]について繰り返す。
            200, 400, 600, 800, 1k, 1.5k, 2k, 3k, 4k, 5k, 6k, 7k, 8k, 9k,
            10k, 20k, 40k, 60k, 80k, 100k, 200k
注意

3.3.1.2 積分回路

  1. 3.1の機器を図3.4のよ うに接続する。
  2. 発振器の周波数を100[Hz]の正弦波にする。
  3. 発振器の出力電圧(実効値)が$ V_1=$1[V]になるように、デジタルマルチメーターを見 ながら調整する。
  4. オシロスコープのリサジュー図形を適当な大きさに調整し、図 3.5のx,Xあるいはy,Yをカーソル機能によって測定し、位相 角$ \theta_R$を次式

    $\displaystyle \sin\theta_R=\frac{x}{X}=\frac{y}{Y}$ (3.9)

    から求める。
  5. 同時にデジタルマルチメーターの電圧$ V_1, V_2$を記録する。そして、利得$ G_C$

    $\displaystyle G_C=20\log_{10}\left(\frac{V_2}{V_1}\right)$   [dB] (3.10)

    から算出する。
  6. 以上の測定を次に周波数[HZ]について繰り返す。
            500, 1k, 2k, 4k, 6k, 8k, 10k, 12k, 14k, 16k, 18k, 20k, 30k,
            40k, 50k, 60k, 80k, 100k, 200k
[注意]

表 3.1: 実験に使う機器
装置 メーカー 型番 台数
CR回路実験実習回路      
オシロスコープ KENWOOD CS-5370 1
ファンクションジェネレーター KENWOOD FG-273 1
デジタルマルチメーター YEW Type 2807 2

図 3.3: 微分回路の周波数応答の測定
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/CR_fresponce/diff_circuit.eps}
図 3.4: 積分回路の周波数応答の測定
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/CR_fresponce/int_circuit.eps}
図 3.5: 位相を求めるときのリサジュー図形
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/CR_fresponce/lissajous.eps}

3.3.2 時間応答

3.3.2.1 微分回路

  1. 3.6のように接続して、実験の回路を作成する。
  2. 回路のパラメーターを表3.2のように変化させて、 電源の波形と抵抗の両端(微分回路)の波形を観測する。抵抗両端の波形を記録すること。

3.3.2.2 微分回路

  1. 3.7のように接続して、実験の回路を作成する。
  2. 回路のパラメーターを表3.2のように変化させて、 電源の波形とコンデンサーの両端(微分回路)の波形を観測する。コンデンサー両 端の波形を記録すること。

図 3.6: 微分回路の時間応答の測定
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/CR_fresponce/diff_rect.eps}
図 3.7: 積分回路の時間応答の測定
\includegraphics[keepaspectratio, scale=1.0]{figure/CR_fresponce/int_rect.eps}

表 3.2: CR回路の時間応答
波形 繰り返し周波数 [Hz] 抵抗 [$ \Omega $] コンデンサー [$ \mu $F]
正弦波 三角波 矩形波 1k 10k 0.001
正弦波 三角波 矩形波 1k 10k 0.01
正弦波 三角波 矩形波 1k 10k 0.1
正弦波 三角波 矩形波 1k 10k 1


ホームページ: Yamamoto's laboratory
著者: 山本昌志
Yamamoto Masashi
平成17年5月13日


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