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研究 加速器 ANSYS モデル作成

ANSYS解析モデル作成

このページは,ANSYSの解析モデルの作成に関するメモです.

目次


モデル作成

Classic環境

ANSYSのClassic環境でDesign Modelerのデータを取り込む

ANSYSのWorkbenchが使えない環境で,3次元CADデータを読み込む方法を記述します.ここで述べる内容は,ANSYSのFAQのNo.64701(閲覧にはアカウントが必要)に書いてあることをまとめたものです.

ANSYSのClassic環境でのモデル作成は貧弱です.複雑な形状を解析する場合,3次元CADでモデルを作成し,それを読み込む方が良いです.ANSYSのコマンドを組み合わせてモデルを作るより,3次元CADのGUIを使った方が何倍も効率が良いでしょう

3次元CADのモデルのデータは,Design Modeler経由でANSYSに渡した方が良いでしょう.CADデータをIGESフォーマットで出力して,それをANSYSで読み込むこともできますが,うまくいかないことも多い.Design Modelerの強力な機能を使って,ANSYSに入力データに変換した方が問題が少なく,推奨できる方法です.

次のようにすれば,3DモデルをDesign Modelerを使って,ANSYSのClassic環境に取り込むことができます.

  1. 3次元CADでモデルを作成する.SATフォーマット(*.sat)出力する.IGESよりもエラーが少ない.
  2. Design Modelerを使って,ANSYSのClassic環境で読み込めるファイルを作成する.
    1. Design Modelerを立ち上げる.
    2. メニューのファイル外部ジオメトリファイルのインポートを選択する.そして,モデルのファイルを指定して開くボタンをクリックする.
    3. メニューバーの作成ボタンをクリックする.するとモデルが表示される.
    4. メニューのファイルエクスポートを選択する.そして,ファイルの種類でParasolidテキスト(*.x_t)で保存する.
  3. ANSYS classic環境を立ち上げてモデルを読み込む.次の2つの方法がある.
    • メニューのファイルの→インポートPARA…を選択してファイルを読み込む.そして,/FACET,引き続いて/REPLOTをコマンド打ち込む.するとモデルが表示される.
    • あるいは,次のバッチを実行させる.
    /AUX15
    ~PARAIN,'cavity6','x_t','D:\KEK\RF_CAL\',SOLIDS,0,0
    /FACET  
    /REPLOT
    

Workbench環境

Workbench環境でのモデルの作成では,DesignModelerを使う.DesignModelerを使ったモデル作成は,DesignModelerのページに示している.

材料物性値の指定

計算に必要な材料の物性値は,MP(Material Property)コマンドで指定する.材料名ではなく材料番号に対して物性値を決め,メッシュを生成するときに,ボリュームとの対応を付ける.

MPコマンドは,次のようにする.ただし,物性値の単位は,SI単位とした場合である.

MP, 材料特性ラベル , 材料番号 , 物性値
MP コマンドの引数
解析タイプ 材料特性ラベル 物性値
構造 電熱 電場 磁場 電流 音響
EX,EY,EZ ヤング率 [N/m3]
PRXY,PRYZ,PRXZ ポアッソン比
DENS 密度 [kg/m3]
GXY GYZ,GXZ せん断弾性係数 [N/m2]
ALPX,ALPY,ALPZ 線膨張係数 [1/℃]
MU 摩擦係数
KXX,KYY,KZZ 熱伝導率 [W/(m ℃)]
C 比熱
ENTH エンタルピー [J/m3]
PERX,PERY,PERZ 比誘電電率
MURX,MURY,MURZ 比透磁率
MGXX,MGYY,MGZZ 保磁率
RSVX,RSVY,RSVZ 電気抵抗率 [Ωm]
SONC 音速 [m/s]
MU 境界アドミッタンス
  • これらの物性値は,テンソルあるいはその一部になるものが多い.その場合,材料特性ラベルの末尾のXがYやZに,XXがYY等に変わる.
  • 複数の成分がある量のうち,ひとつだけを指定した場合,等方性物質となる.例えばヤング率のEXのみを指定すると,残りはデフォルトで EX=EY=EZ と等方性物質になる.
  • 単位系は,自分で矛盾の無いように合わせる.SI単位系を使うのであれば,一貫してその単位を使わなくてはならない.ANSYSの内部では全ての量は無次元量として取り扱っているのであろう.
  • ただし,電磁場解析の場合のみ,EMUNITコマンドを使って単位系を指定する.

メッシュ生成

Classic環境

  • メッシュタイプの指定
    MESHKEY, メッシュタイプ
    
    MESHKEYで指定するメッシュタイプ
    キー メッシュタイプ
    0 フリーメッシュ
    1 マップドメッシュ
  • 要素形状の指定
    MSHAPE,キー,次元
    
    MSHAPEで指定する要素形状
    キー 次元 要素形状
    0 2D 四角形要素のみ,または四角形と三角形の混在
    3D 六面体要素のみ
    1 2D 三角形要素のみ
    3D 四面体要素のみ
  • ボリュームの要素属性を指定.次に述べる VSEL で選択したボリュームの要素属性をしてできます.ただし,まだメッシュ分割されていないボリュームにのみ影響を与えます.
    VATT,材料番号,リアルコンスタント,座標系番号
    
  • ボリュームの選択
    VSEL,選択タイプ,選択アイテム,成分,最小値,最大値,増分,選択
    

Workbenchd環境

  • メッシュサイズを部品毎にコントロールする場合は,Simulationのアウトラインのメッシュを右クリックして,挿入→サイズ今トールを選択する.

モデルの修正

  • ボリュームを拡大/縮小する方法は,以下の通り.次の例は,全てのボリュームを,x方向に10倍,y方向に20倍,z方向に30倍する例である.
    VLSCALE,ALL,,,10,20,30,0,0,1
    

ページ作成情報

参考資料

  1. ANSYSを販売しているサイバネットシステム株式会社ANSYSのページ
  2. ANSYS入門セミナー,サイバネットシステム株式会社

更新履歴

2007年09月ころ ページの新規作成


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