LaTeXインストール方法 (この方法は古い)
ここに書かれている LaTeX のインストール方法は,今となっては異物に過ぎません.TeX Live をインストールしましょう.
目次
Windows の場合
Windows 用の TeX のインストール方法は,様々なサイトで紹介されています.それらを見ながら,私は次の方法でインストールしました.Windows 7 でも問題なく動作しています.
pLaTeX のインストールから確認まで
以下は,私の Widows 7 の環境に pLaTeX をインストールしたときの手順です.
LaTeX のインストール
まずは,TeXを使うための様々なソフトウェアーをインストールします.
- 角藤さんのWEBページの「W32TeX」に行き,簡易インストーラー「texinst2010.zip」をダウンロードします.
- ダウンロードした zip ファイルを適当なソフトウェアーで解凍します.
- 解凍されたフォルダーを tex システムをインストールするディレクトリーに移動します.私は,解凍してできあがったフォルダーごと,Cドライブ直下に移動し tex という名前に変更しました.
- 再び,角藤さんのWEBページの「W32TeX」に行き,必要なアーカイブをダウンロードします.必要なアーカイブについては,角藤さんのWEBページに書かれています.「最小インストール」と「標準インストール」,「フルインストール」を選ぶことができるようです.これらのファイルの保存先は,どこでも良いですが,C:¥tex_tmp に入れました.必要に応じて適当なアーカイブをダウンロードしますが,私は「フルインストール」を選択しました.そこに示されているミラーサーバーから,全てのファイルをダウンロードしました.
- コマンドプロンプトを起動します.そして,次のコマンドにより,解凍した簡易インストーラーのディレクトリーに移動します.
cd c:¥tex
- コマンドプロンプトで,以下のコマンドを実行して,インストーラーを開始します.インストーラーのオプションはアーカイブのディレクトリーです.
texinst2010 c:¥tex_tmp
かなり時間はかかりますが,そのうちインストール作業は終了します(参考図).
環境変数の設定
次に環境変数を設定します.path に 実行ファイルのあるディレクトリーを追加するだけです.
- ツールバーのスタートのコンピューターを右クリックし,プロパティを左クリックします.
- するとダイアログ「システム」が現れますので,システムの詳細設定を左クリックします.
- ダイアログ「システムのプロパティ」の詳細設定タグを選択し,[環境変数(N)...]ボタンをクリックします.
- ダイアログ[環境変数]が現れますので,システム環境変数(S)の中から,Pathを探しだし,右クリックで選択します.そして,[編集(I)...]ボタンをクリックします.
- ダイアログ「システム変数の編集」が現れますので,変数値(V):の最後に,先ほどインストールした tex ファイル中の bin ディレクトリーのパスを追加します.具体的には,この変数値の最後に「;C:¥tex¥bin」を追加します.最初のセミコロンは,パスの区切りです.他のディレクトリーにインストールした場合は,適当に直してください.
- 適当に[OK]ボタンをクリックして,全てのダイアログを閉じてください.
- ここまで,きちんとインストールできたか,テストします.新たに,コマンドプロンプトと立ち上げ,「platex」とタイプします.インストールに問題ないと,platex が起動します.(参考図)
確認
ここまでのインストールに問題ないことを確認します.そのために,(1) TeXのソースファイルを作成,(2) コンパイルによる dvi ファイルの作成,(3) dviファイルを pdf に変換,(4) pdf の確認を行います.
- たとえば,次のような単純な TeX のソースファイルを作成します(hello.tex).これは,テキスト形式で保存しなくてななりません.
TeX のサンプルソース「Hello World !!」.
\documentclass{jarticle}
\begin{document}
Hello World !!
\end{document}
- コマンドプロンプトを起動し,TeXのソース(hello.tex)のあるディレクトリーに移動します.そして,次のコマンドにより,コンパイルを実行します.
platex hello.tex
すると,hello.dvi というファイルができあがります.今のところ,dviout for Windows をインストールしていませんので,これを見ることができません.
- hello.dvi を見るために, pdf に変換します.先ほどと同じように,コマンドプロンプトで,次のコマンドを実行します.dvipdfmx は,dvi ファイルを pdf ファイルに変換するプログラムです.
dvipdfmx hello.dvi
- できあがった pdf ファイル(hello.pdf)を確認します.
あると便利なソフトウェアーのインストール
インストールしておくと役に立つソフトウェアーのインストール方法を紹介します.これらのソフトウェアーが無くても,pLaTeX は問題なく使えます.
Ghostscript, GSView のインストール
ポストスクリプト(Postscript)ファイルを取り扱う場合,Ghostscript と GSView をインストールした方が良いでしょう.ただし,今時の LaTeX はポストスクリプト以外のフォーマットの図が取り扱えるので,必須ではありません.
トニイさんのWEBページ Windows 用 Ghostscript と GSview のインストールに詳しい説明があり,私はその通りにしました.
- Ghostscript のホームページ,あるいはミラーサイトから,最新バージョンの Ghostscript と GSview をダウンロードします.ダウンロードするファイルは,「gs871w32.exe」と「gsv49w32.exe」です(2010.05.16の最新).GSviewの方は自分環境に合わせてください.
- ダウンロードした gs871w32.exeをダブルクリックします.すると,ダイアログが現れますので,[Setup]ボタンをクリックします(参考図).
- ダイアログ「GPL Ghostscript Setup」が現れますので,Install to directory を「C:\gs」にして,「Use Windows TrueType fonts for Chinese, Japanese and Korean」をチェックします.そして,[OK]ボタンをクリックします(参考図).すると,インストールが開始されます.
- 次に GSview をインストールします.ダウンロードした gsv49w32.exeをダブルクリックします.すると,ダイアログが現れますので,[Setup]ボタンをクリックします(参考図).
- Select Language は,English をクリックします(参考図).
- GSView の簡単な説明が現れますので,[Next>]をクリックします(参考図).
- 著作権(Copylight)の説明が現れますので,[Next>]をクリックします(参考図).
- チェックはデフォルトのままで,[Next>]をクリックします(参考図).
- チェックする 「Associte PostScript(.ps and .eps) files with GSview」
- チェックしない 「Associate PDF (.pdf) files with GSview」
- インストールするディレクトリーを聞いてきますが,デフォルト(C:\Program Files\Gostgum)でよいでしょう.[Next>]をクリックします(参考図).
- 新規にディレクトリーをつくることの確認のダイアログが現れます.[Next>]をクリックします(参考図).
- 最後に,いろいろと聞いてきますが,デフォルトのままで良いでしょう.[Finish>]をクリックします(参考図).するとインストールが開始されます.
- インストールが問題なく終了すると「Installation successful」とメッセージがでますので,[Exit]をクリックします(参考図).
- gs の中の bin と lib を Path に追加します.Path の追加方法は,先の「環境変数の設定」を参考にしてください.環境変数 Path の最後に,;C:\gs\gs8.71\bin;C:\gs\gs8.71\libを追加します.
dviout for Windows のインストール
近頃は,dvi ファイルを pdf に変換することが多いので,このソフトウェアーを使うことは希になりました.あまり無理して,インストールする必要はないです.
私は,東京大学の Oshima Laboratoryの「Windows95/98/Me/NT/2000/XP における dviout のインストール」に書かれているインストール手順に従いました.
- 以下のサイトから,最新版の dviout for Windows をダウンロードします.2010.05.15の最新は,「tex318w.exe」です.
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして,インストール作業を始めます.
- インストール先のフォルダーを聞いてきますので,デフォルト(C:\dviout)のままで,[OK]ボタンをクリックします(参考図).
- Warningメッセージ「Font path is not set. Install fundamental parameters>」と出ますが,[はい(Y)]ボタンをクリックします(参考図).
- プリンターのデフォルトの解像度と用紙サイズを聞いてきます.読者のプリンター環境に合わせて,[> Next]ボタンをクリックします(参考図).
- フォント関係のダイアログ「Register the location of Font Files」が現れます.[Guess]ボタンをクリックします(参考図).
- 「標準的な日本語TeX環境が・・・」というメッセージが現れますので,[はい(Y)]ボタンをクリックします(参考図).
- ダイアログ「Register the location of Font Files」の TEXROOT と TEXPK に適当なパスが設定されます.そして,[> Next]ボタンをクリックします(参考図).
- ダイアログ「Register Programs」が現れます.
- [gen:]ボタンをクリックします(参考図).すると,メッセージ「Automatic search?」が現れますので,[はい(Y)]ボタンをクリックします(参考図).これで,フォント生成プログラム mktexpk が設定されます.
- [gsx:]ボタンをクリックします(参考図).すると,メッセージ「Automatic search?」が現れますので,[はい(Y)]ボタンをクリックします(参考図).これで,dviout から Ghostscript を呼び出すことができます.
- 「Relate DVI file (.dvi) to dviout for Windows」と「Register dviout on Window's menu: Start->Program 」がチェックされていることを確認した後,[Finish]ボタンをクリックします(参考図).
- インストールが完了して,dviout が起動します.メインメニューの File → Quit を選択することにより,dviout を終わらせます.
dviout for windows は,この他にもいろいろと設定できるようです.時間があるときに,「Windows95/98/Me/NT/2000/XP における dviout のインストール」を参考に,設定する予定です.
スタイルファイルの追加
必要なスタイルファイルがない場合,自分で追加する必要があります.Windows のスタイルファイルの追加方法は,「スタイルファイルの追加→手順(windows)」を参照ください.
私がいつも使っているスタイルファイルの中で,「listings.sty(インストール方法)」と「jlistings.sty」,「hangcaption.sty」が上に示した方法では,インストールされませんでした.これらは,手動でインストールしました.
[2010年 5月 16日]
Linux の場合
Linux(Ubuntu 12.04)のインストールは簡単です.Synapticパッケージマネージャで「okumura-clsfiles」と「ptex-bin」,「ptex-base」をインストール指定して,適用ボタンを押すだけです.しかし,この状態の dvi ファイルのビューアーが日本語に対応していません.そこで,Synapticパッケージマネージャを使って「xdvik-ja」をインストールします.いろいろ聞いてきますが,合わせてインストールしてください.
これで,pLaTeXの環境が整ったと思ったが,問題発生.以前のファイルをコンパイルするとエラー「Font TS1/cmr/m/n/10=tcrm1000 at 10.0pt not loadable: Metric (TFM) file not found」が発生しました.texcomp.sty が悪さをしているようですが,原因の特定はできません.そこで,正常に動作する pLaTeX 環境(別のPC)と比較し,latex関係のいろいろなパッケージを全く同一にしました.すると,このエラーが無くなりました.
参考文献・WEBサイトなど
Windows 用の TeX 環境の構築には,以下のページを参考にしました.
Linux 用の TeX 環境の構築には,以下のページを参考にしました.
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