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コンピューター LaTeX 文書作成 段落・引用・タブ

LaTeX段落・引用・タブ

LaTeXで段落の制御,引用とタブの書き方を示します.これらは,文章をわかりやすくするために重要なテクニックです.

目次


段落

段落 (paragraph) は,文 (sentence) の集まりです.段落が集まったものが節 (section) になります.LaTeX の段落はひとつ以上の完全な空行で終わります.段落の始まりは,完全な空行の後,節の定義の後,その他いろいろです.文の最初にインデントが現れた場合,段落が変わったと思えばよいです.段落の先頭に「\paragraph{見出し}」とすると,見出しを付けることができます.

以下に,段落に関わるコマンドを示します.

コマンド 動作
\paragraph{段落見出し} 段落の先頭に書くと,段落見出しが表示されます.
\noindent 段落の先頭で使うと,先頭のインデントが抑制できます.段落の途中で使っても,何も起きません.
\indent 段落の先頭のインデントと同じスペースを生成します.
\par 空行と同じです.空行を出力したいが,そうするとソースが汚くなる場合に使います.
\\ 改行されますが,次の行は新しい段落にはならないです.
\paragraph{段落の見出し}行の最初に見出しを書くことができます.この例では「\verb|\paragraph{段落の見出し}|」としています.こうすると,段落の先頭にボールド体で見出し「段落の見出し」が書かれます.段落の途中で,記述すると,そこで改行され,新しい段落が始まり,見出しが書かれます.

段落を変えたい場合は,何も書かれていない空行を入れます.こうすることにより,新しい段落が始まります.「\verb|\paragraph{見出し}|」を書かなければ,段落の最初がインデントされます.\par
また,コマンド「\verb|\par|」をすると,段落を終わらせることもできます.こ\\のコマンドは空行と同じ効果が得られrます.LaTeXのソースを綺麗にするために,空行を入れたくない時に便利です.

\noindent 段落の先頭をインデントしたくない時は,先頭にコマンド「\verb|\noindent|」を入れます.これはいろいろと便利です.

コマンド「\verb|\indent|」を使うと段落のインデントと同じ幅の空白を入れることが可能です.例えば「\verb|+++\indent+++|」とすることで,+++\indent+++で空白が現れます.

図1: 段落に関わるコマンドの実行結果

タブ

表を使うまでもないが,マトリックス状にデータ(文字列)を並べたい場合があります.そのようなとき,タブはとても便利です.表を多用した文書は美しくありませんので,データの並びが単純な場合にはタブを使うことを勧めます.LaTeX のタブ設定には,「tabbing」と「tabular」の二つの環境があります.それぞれの違いは,以下の通りです[1].

  • tabbing 環境は段落モードのみ使用可能で,環境自体がひとつの段落になります.tabular 環境はどのモード,たとえば表や数式でも使えます.
  • tabbing 環境では途中に改ページの挿入ができますが,tabular 環境ではそれができません.
  • tabular 環境では,カラム位置指定(p, m, b)を除き LaTeX が自動的にカラム幅を設定します.tabbing 環境ではユーザーがタブストップを設定します.
  • tabbing 環境は,途中でカラム設定の変更が可能です.コンピュータープログラムの整形には,tabbing 環境の補が適している — とのことです.

以下に「tabbing」と「tabular」の使い方について説明します.

tabbing

tabbing 環境では,\= でタブストップを設定し,\> でタブストップまで移動します.環境中での改行には,\\を使います.タブストップ設定の行末が \\ ではなく \killの場合は,出力されずタブストップのみ設定されます.

\begin{tabbing}
 \hspace{8mm} \= \hspace{10mm} \= \hspace{12mm} \= hspace{15mm} \kill
 1月 \> 睦月 \> 松 \> ガーネット \\ 
 2月 \> 如月 \> 梅 \> アメジスト \\
 3月 \> 弥生 \> 桜 \> アクアマリン \\
 4月 \> 卯月 \> 藤 \> ダイアモンド \\
\end{tabbing}
\= のみでのタブストップ設定 \= と \kill を使ったタブストップ設定
図2: \= のみでのタブストップ設定 図3: \= と \kill を使ったタブストップ設定

tabular

引用

文章を書く際には,自分が書いたものと他人が書いたものを区別しなくてはなりません.他人が書いた文を自分の文章に載せることを引用と言います.引用元を示し,引用した部分を明示する必要が有ります.これをしないと盗作になります.論文だと致命的です.

LaTeX には引用元を示す「参考文献処理(BibTeX)」の機能が有ります.引用した内容を示すコマンドは,「quote」と「quotation」です.段落の無い「quote」と段落が有る「quotation」です.

quote

quote 環境は比較的短い引用の時に使います.行頭の字下げや段落はありません.

quotation

ページ作成情報

参考資料

  1. 文書処理システム LaTeX 2ε

更新履歴

2018年3月10日 ページの新規作成


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